研究課題/領域番号 |
23K28046
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補助金の研究課題番号 |
23H03356 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
小区分61030:知能情報学関連
合同審査対象区分:小区分60030:統計科学関連、小区分61030:知能情報学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
西郷 浩人 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (90586124)
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研究分担者 |
齊藤 敬高 九州大学, 工学研究院, 准教授 (80432855)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2027年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2026年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2025年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 機械学習 / 放射性廃棄物 / 高温多相融体 / 物性予測 / 転移学習 / 多相融体の粘度 / 電気抵抗 / ロバスト推定 / 非線形回帰 |
研究開始時の研究の概要 |
原子力発電は日本の主要な電源の一つであり、脱酸素化やエネルギーの安定供給といった需要から世界的な関心が高まっている。その問題点と しては高レベル放射性廃棄物処理が挙げられる。日本では高温の溶融炉でガラス固定化した後に地中で中間貯蔵する計画であるが、過去の事故 以来、自国での技術は獲得できていない。本課題で目指すのは、廃液とガラスの溶融体の物理的性質を予測して制御する機械学習手法の開発で ある。まず、高温実験と機械学習を組み合わせることにより、廃液ガラス溶融固化体の物理的性質のロバストな予測を行う。次に、より多くの 種類や量の廃液を取り込めるガラスの構成成分を決定する最適化問題に取り組む。
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研究実績の概要 |
原子力発電は日本の主要な電源の一つであり、脱酸素化やエネルギーの安定供給といった需要か ら世界的な関心が高まっている。原子力発電を利用する際の難点は数多く存在するが、その一つが高レベル放射性廃棄物の処理である。日本の原子力発電所で大量に排出される廃液は、高温の溶融炉でガラスと混ぜて固定化した後に地中で中間貯蔵する計画である。しかしながら、過去の ノズル詰まりの事故以来、自国での技術は獲得できておらず海外でのガラス固化処理に頼りつづ けているのが現状である。そこで本申請課題で目指すのは、廃液とガラスの溶融体の物理的性質を予測して制御する機械学習手法の開発である。研究代表者と研究分担者は共同で高温の溶融体 の物理特性についての予測モデルを構築した経験があるだけでなく、研究分担者は経済産業省プ ロジェクト「使用済燃料再処理事業高度化」及び「放射性廃棄物の減容化に向けたガラス固化技 術の基盤研究」事業においてガラス廃液溶融物の物理的性質の測定に取り組んでいるため、高度 に類似した模擬廃液及びガラス溶融固化体の作製が可能である。本申請課題ではまず、高温実験 と機械学習を組み合わせることにより、廃液ガラス溶融固化体の物理的性質(粘性や抵抗率など) のロバストな予測を行う。次に、より多くの種類や量の廃液を取り込めるガラスの構成成分を決 定する最適化問題に取り組むものとする。本研究で目標とするのは高温の放射性廃棄物ガラス混合融体の物理的性質を予測して制御する汎用的なシステムの開発である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者と研究分担者は放射性廃棄物の模擬物質の粘性データの蓄積及び、過去の実験データの文献からの抽出を進行中である。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者は、N=50 程度のサンプルデータを用いてガラス固化体の物性のロバスト予測について継続して取り組み、 よりロバストな予測モデルの構築を目指す。成果の発表は Scientific Reports 等を予定している。 続いて、最も多くの廃液を取り込めるガラスの成分を決定する最適化問題への取り組みを始める。研究分担者は引き続き申請消耗品を用いて模擬廃 液とそのガラス溶融固化データ(粘性、抵抗率、ガラス成分、模擬廃液量)の蓄積を行う。N=20 程度のデータの獲得を予定している。この際、実験を行うガラス成分等については研究代表者と 研究分担者で協議して早期のモデル構築を目指す。
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