研究課題/領域番号 |
23K28070
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補助金の研究課題番号 |
23H03380 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
李 睿棟 金沢大学, 電子情報通信学系, 准教授 (40536083)
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研究分担者 |
満保 雅浩 金沢大学, 電子情報通信学系, 教授 (60251972)
リム 勇仁 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (90435793)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2026年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2025年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 量子ネットワーク / インネットワークコンピューティション / コディング / エミュレータ / セキュリティ / エニュミレータ |
研究開始時の研究の概要 |
量子ネットワークルーティング設計は、エンタングルメント生成の効率性、エンタングルメント伝送中のデコヒーレンスと光子損失、量子メモリのサイズや保存時間の限界、多様なアプリケーションへのサポート、セキュリティアタック等の問題を直面している。 これらの問題を解決するため、インネットワークコンピューティションアプローチ(機械学習、マルチパスアプローチ、SWおよびRSベースのコーディング手法、セキュリティ対策)を介してアプリケーションアウェアな信頼性の高い量子ルーティングフレームワークを研究することが目的である。
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研究実績の概要 |
量子ネットワークルーティングの実現には、インネットワークコンピューティションを用いて、アプリケーションアウェアなフレームワークを設計する必要がある。これを満たすため、下記の四つの課題の研究を行う。課題1: インネットワークコンピューティションを用いたエンタングルメント予測・生成・分配・測位技術;課題2:スマートなリソース割り当てとルーティングメカニズム;課題3:量子符号化技術とセキュリティ機構;課題4:量子ネットワークエミュレータ設計・実装。 令和5年度は上記の課題を巡って調査・研究を行った。課題1について、ネットワークデジタルツイン向けのデータ駆動型トラフィック予測フレームワークを提案し、エンタングルメント発生予測の基礎を築いた。そして、エンタングルメントに基づく効率的な測位システムを設計した。課題2について、動的輻輳回避ルーティングスキームとスワッピングに基づく輻輳緩和ルーティングメカニズムを設計した。そして、スワッピングとピュリフィケーション操作の効率的なスケジューリングスキームを提案した。課題3について、忠実度を考慮したうえに、量子エラー訂正を用いたルーティングを設計した。課題4に関して、量子ネットワークエミュレーション技術を調査した。研究成果は難関のIEEE Journal on Selected Areas in CommunicationsとIEEE NetworkとIEEE Transactions on Network Science and EngineeringとIEEE/ACM Transactions on Networkingなどに発表し、IEEE Communications Survey & Tutorialsにもサーベイ論文を発表した。また、IEEE Networkに量子通信とネットワーキングの特集号・シリーズの編集と新たな量子ネットワークの国際会議(QCNC)の立ち上げなどを通して、関連領域のコミュニティへの形成に関しても一定の効果を得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各課題にはそれぞれを提案し、研究結果を領域内難関のIEEE Journal on Selected Areas in CommunicationsとIEEE NetworkとIEEE Transactions on Network Science and EngineeringとIEEE/ACM Transactions on NetworkingとIEEE Communications Survey & Tutorialsなどへ論文を投稿し、採録された。 そして、IEEE Networkに量子通信とネットワーキングの特集号・シリーズの編集と新たな量子ネットワークの国際会議の立ち上げなどで、研究コニュニティーの形成に貢献した。 以上のことから、当該年度の研究課題進度は、概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
学会の主催・参加と論文調査によって最新情報収集と研究交流や、メールベースと当面研究打ち合わせなど手段で当分野の研究者たちと共同研究を行い、計画を遂行するように、下記の四つの課題を巡って、引き続きインネットワークコンピューティション(機械学習、リソース割り当て、符号化手法、セキュリティ対策)等の技術をシームレスに融合しアプリケーションアウェアな量子ルティングフレームワークの設計・提案・分析を行う。
課題1: 量子ネットワークにおいて、トラフィック予測のための時空間マルチグラフ畳み込みネットワークとロバストな高精度エンタングルメントベース測位システムの設計;課題2: 信頼性の高いエンタングルメント配布プロトコル;課題3:量子エラー訂正を用いた忠実度ルーティング方式;課題4:量子ネットワークエミュレータの設計。
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