研究課題/領域番号 |
23K28075
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補助金の研究課題番号 |
23H03385 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
吉廣 卓哉 和歌山大学, システム工学部, 教授 (80362862)
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研究分担者 |
重野 寛 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (30306881)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2026年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2025年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2023年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 高度交通システム(ITS) / 交通渋滞 / 近未来交通 / ライドシェア / 交通スケジューリング / ITS / 渋滞制御 / ライドシェアサービス / 交通最適化 |
研究開始時の研究の概要 |
全車両がネットワーク接続され自動運転が普及する過程を想定し、日本の道路事情においても渋滞や交通の乱れを生じずに運用できる新たな近未来交通サービスを設計・評価する。自動運転の導入などによりオンデマンド交通、ライドシェアリング、自動宅配、自動送迎等の新サービスや移動形態が生じ、決して小さくない交通需要や交通パターンの変化が予想される。この際に、通勤ラッシュや観光地等においては交通需要が集中し、車両数の増加や乗降時の一時停車等の要因が重なり、渋滞や交通の乱れが生じる恐れがある。本研究では、車同士或いはマイクロモビリティへの乗換等の工夫を組み入れ、実運用に耐える効率的な近未来交通サービスを設計する。
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研究実績の概要 |
本年度は、(1)渋滞時の迂回誘導手法に関する研究、(2)乗換を用いたライドシェアサービスに関する研究、および、(3)自動運転混在を想定した交差点の信号・車両制御、(4)UAVによる効率的な配送スケジューリング手法の4点に関して研究を進めた。 (1): 従来から研究を継続してきた交通渋滞時の車両の迂回誘導手法の評価を実施し、研究成果としてとりまとめた。中央制御の迂回誘導手法で課題となる計算量の問題を解消しつつ、渋滞から遠い場所でも迂回誘導をすることで、全体として渋滞解消効率を上げる手法を提案し、原著論文として成果発表した。また、渋滞解消後に迂回誘導を止めると再度渋滞する問題に対して、迂回誘導量を緩やかに制御することで安定した渋滞制御を行う手法を新たに提案した。本成果を口頭発表、国際会議発表、および原著論文として成果発表した。 (2): 近未来において公共交通がライドシェアサービスに置き換わった場合に、イベント時や朝のラッシュアワー等の交通量が集中して交通渋滞が起きる問題に着目し、乗客が乗っているライドシェア車両を動的に乗り換えることで渋滞領域の車両数を低減し、渋滞を緩和する手法を新たに設計した。地方都市の市街地を想定してシミュレーション評価を行った。本成果を口頭発表および国際会議発表として成果発表した。 (3): 自動運転と手動運転が混在する環境において、より効率的に交差点の交通を制御する信号・車両制御を行う手法を提案した。右折時に対向車の状況により自動運転車が動的に速度制御を行いタイミングをはかり、手動運転者がそれに続くことで効率的な右折動作を実現する。シミュレーションにより基礎的な評価結果を得た。 (4): UAVを用いて時間制限のある宅配タスクを効率的に実施するスケジューリングアルゴリズムを新規に提案し、口頭発表として成果発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画の内容が実施できており、成果発表も順調に進められているため。
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今後の研究の推進方策 |
各手法において、提案手法の設計は計画通りに進めることができている。今後は、これら提案手法をさらに発展させると同時に、現実社会の実際の道路地図を再現して、現実に忠実な環境でシミュレーションを行うことにより実際的な問題を抽出し、それらの問題の解決方法を探る方針である。
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