研究課題/領域番号 |
23K28088
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補助金の研究課題番号 |
23H03398 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60080:データベース関連
小区分62020:ウェブ情報学およびサービス情報学関連
合同審査対象区分:小区分60080:データベース関連、小区分62020:ウェブ情報学およびサービス情報学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小松 一彦 東北大学, サイバーサイエンスセンター, 特任教授 (50813888)
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研究分担者 |
小林 広明 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (40205480)
佐藤 雅之 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (50781308)
百瀬 真太郎 東北大学, サイバーサイエンスセンター, 客員准教授 (70754688)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2027年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2025年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 大規模量子計算 / 量子並列計算 / 並列量子アルゴリズム / 大規模計算 / 量子計算 / イジングモデル / 量子ベンチマーク |
研究開始時の研究の概要 |
近年、従来のコンピュータと異なる新たな計算原理である量子コンピュータが、次世代の計算技術として注目され活発に研究が進んでいる。本研究では、量子コンピュータが従来のコンピュータと同等程度に利用されることを見越し、さらにその先に求められる大規模な量子コンピューティングについての要素技術を先んじて研究開発を行う。量子科学的なアプローチによる大規模化だけではなく、超並列計算を実現している高性能計算分野の思想、原理、技術を発展、技術移転させることで、大規模な量子コンピューティングのための新たな並列量子アルゴリズムの開発に取り組む。
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研究実績の概要 |
近年、従来のコンピュータと異なる新たな計算原理である量子コンピュータが、次世代の計算技術として注目され活発に研究が進んでいる。本研究では、量子コンピュータが従来のコンピュータと同等程度に利用されることを見越し、さらにその先に求められる大規模な量子コンピューティングについての要素技術を先んじて研究開発を行う。量子科学的なアプローチによる大規模化だけではなく、超並列計算を実現している高性能計算分野の思想、原理、技術を発展、技術移転させることで、大規模な量子コンピューティングのための新たな並列量子アルゴリズムの用語技術の研究開発に取り組む。 量子コンピュータによる並列量子計算の要素技術を開発することで、量子コンピューティングによる大規模計算の実現可能性、量子コンピューティングにおける評価方法、複数ノードによる量子コンピューティングの可能性を明らかにする。これを実現するために、大規模計算のための量子アルゴリズム、並列量子計算のためのシミュレータ開発、そして、性能評価・分析の3つの項目を設定し研究を遂行する。大規模計算のための量子アルゴリズムにおける研究項目1では、量子コンピュータの単一ノードにおいて実用的な計算が実現できると想定し、大規模計算を実現するためのアルゴリズム開発に取り組む。並列量子計算のためのシミュレータ開発における研究項目2では、大規模な量子計算の評価や分析に必要となる並列量子計算のためのシミュレータの開発を行う。性能評価・分析の研究項目3では、まだ未確立である量子プロセッサの評価方法、分析方法、ベンチマークの研究開発を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は従来の高性能計算分野で一般的に使われている問題分割技術が、量子コンピュータ分野にも応用できないか検討を開始した。また、複数の量子プロセッサで問題を解くための分割方法や、分割した問題の局所解から大域的な解を導く方法の検討および調査を行った。並列量子計算のためのシミュレータ開発では、大規模な量子計算の評価や分析に必要となる並列量子計算のためのシミュレータについて調査した。既存の実機またはシミュレータの調査を行い、本研究で必要となる評価・分析に耐えうる既存のシミュレータの調査を行った。また、既存の単一ノードシミュレータを活用した、並列シミュレータを検討した。性能評価・分析の研究項目では、量子プロセッサの評価方法、分析方法、ベンチマークについての調査を開始した。 以上のことから、本研究はおおむね順調に進展していると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、今年度に続き、従来の高性能計算分野で一般的に使われている問題分割技術の、量子コンピュータ分野への応用を検討し、複数の量子プロセッサで問題を解くための分割方法や、分割した問題の局所解から大域的な解を導く方法の研究開発を継続する必要がある。特に、今年度は問題の分割方法に注力する。例えば、量子アニーリングの場合、互いの量子ビットの相互作用を利用して問題を解くため、量子ビット間の依存関係によって問題を分割するのが難しい。ある程度の精度を保ちながら、相互作用を考慮して問題を分割する方法などを検討する。並列量子計算のためのシミュレータ開発(研究項目2)では、近年開発されている並列実行が可能な疑似量子アニーリングマシンの調査および性能評価を行いつつ、既存の単一ノードシミュレータを活用した、並列シミュレータを初期設計を行う。性能評価・分析の研究項目3では、量子コンピュータが利用されるアプリの動向の調査を行いつつ、大規模な量子計算が必要となる問題を見極める。
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