研究課題/領域番号 |
23K28133
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補助金の研究課題番号 |
23H03443 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
小区分62040:エンタテインメントおよびゲーム情報学関連
合同審査対象区分:小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連、小区分62040:エンタテインメントおよびゲーム情報学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
石井 裕之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10398927)
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研究分担者 |
西 洋子 東洋英和女学院大学, 人間科学部, 教授 (40190863)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2026年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2025年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2024年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | インタラクション / ロボット / 遊戯 / 共創 / ロボット技術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,知的に制御されるインタラクティブな遊び道具を対象に,使用する子ども同士の共創と,子どもと開発者の共創の2つの共創を意図して開発する方法論の構築を目的とする.これを実現する上で最も重要な仕掛けの一つは,遊びの誘導と活性化のスキルを備えたファシリテータが開発のプロセスに参画することにあると考えており,ファシリテーションの実践者とデバイス開発の研究者がチームを形成してこれに取り組む点で本研究は極めて独創的かつ創造的であると考えている.具体的には,表現活動や遊びの現場にデバイス開発者が入り込み,遊びに対する子どもの欲求を直接ヒアリングすることを計画している.
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研究実績の概要 |
2023年度の研究では,まず連続跳躍可能なボール形ロボットの開発に取り組んだ.続いて,子どもの反応に応じてボール形ロボットの行動を生成する制御システムの構築に取り組んだ.それらを用いて,子どもとボール形ロボットによるインタラクション実験を行い,その際の子どもの反応を計測した.実験の結果,ロボットに対する子どもの反応の多様性,時系列的変化が確認された.今後ロボットには,それらに応じて行動を生成する機能が必要であることが示唆された. また空気圧で駆動される伸縮マニピュレータの開発に取り組んだ.このマニピュレータはインフレータブル構造によって伸縮することで,子どもとのインタラクションの場面において,安全な接触を担保しつつ把持や引き寄せなどの物体操作が可能である.またロボット全体が柔軟であるために,子どもの動きに対して,適応的に動作することが可能となっている.これにより,子どもを抱きしめるなどの全身への接触を伴う働きかけを行うことが可能となると期待される. またソフト飛行ロボットのための試作支援システムの開発を行った.このシステムは,モーションセンサとCGを組み合わせることで,さまざまな機能や外観を有するソフト飛行ロボットと仮想環境下でインタラクションを行う体験をユーザに提供することが可能となっている.このシステムを活用することで,ハードウェアの試作の前段階で,ソフト飛行ロボットに求められる機能や外観について,ユーザのニーズを抽出することが可能となると期待される.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
開発しているロボットに関して,2023年度は1件の査読付き国際論文誌での論文発表と複数件の国内学会での発表を達成しており,さらに査読付き国際論文誌に投稿中の論文も複数あり,共創的遊び拡張に関する学理の構築が着実に進められている.
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今後の研究の推進方策 |
開発したロボットを用いて,被験者実験を実施する.2023年度に開発した行動生成アルゴリズムによって制御されるデバイスとの間にどのようなインタラクションが発生し,それがどのように変化するかを観察する.またデバイス-ユーザ間のインタラクションだけでなく,ユーザ同士のインタラクションや関係性の変化についても併せて観察する.さらに,行動生成アルゴリズム中の各種変数を変化させた際の,デバイス-ユーザ間のインタラクション,ユーザ同士のインタラクションの変化についても観察する.実験終了後には,ファシリテータ主導による振り返りを行い,インタラクティブデバイスに対する印象,ユーザ同士のインタラクションの変化などを,ナラティブのかたちで聞き出すことを試みる.
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