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全環境トランスクリプトームの種間比較による実験動物適用限界の明瞭化

研究課題

研究課題/領域番号 23K28180
補助金の研究課題番号 23H03490 (2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2023)
応募区分一般
審査区分 小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
研究機関東北大学

研究代表者

大林 武  東北大学, 情報科学研究科, 教授 (50397048)

研究分担者 内田 克哉  東北大学, 情報科学研究科, 助教 (40344709)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2025年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2023年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
キーワード遺伝子共発現 / トランスクリプトーム / メタ解析 / 種間比較 / マウス / 比較トランスクリプトーム / 遺伝子共発現ネットワーク / 実験動物 / 脳 / トランスクリプトーム
研究開始時の研究の概要

疾患メカニズムの解明には動物実験が欠かせない。しかし、ヒトと実験動物の仕組みは同一ではないため、実験動物における結果をヒトに当てはめて解釈するには、ヒトと実験動物は、どこまで、どのように比較可能であるか、その限界を明確にする必要がある。本研究では、マウス、ラットの全遺伝子がヒトの任意の細胞環境でどの程度発現するかを推定し、ヒト遺伝子の発現パターンと比較することで、これらの動物実験の適用限界を定量的に評価する。

研究実績の概要

本研究では、比較トランスクリプトーム解析を用いて実験動物の適用限界を明瞭化する。トランスクリプトームの種間比較を行うには、生物種を超えた遺伝子の対応付けだけでなく、サンプルの対応付けも必要である。異なる生物種では、遺伝子の種類、各組織における遺伝子発現、器官を構成する組織の割合、個体の成長速度など、多くの相違が存在する。これらの階層的な相違を考慮に入れるため、本研究では各生物種の発現量データを種間比較可能な形式に変換して解析する。ヒト、マウス、ラットを対象に、公共レポジトリから得たRNAseqデータを基に遺伝子発現データを構築し、主成分分析を用いてサンプルの線形変換を行った結果、合成されたメタサンプルの寄与率が冪乗的に減衰することが観察された。この冪乗的減衰は生物学的に本質的な特性である可能性がある一方で、データ処理の不完全さが原因である可能性もあるため、RNAseqデータから遺伝子発現量データを導出するマッピング方法について検討を行った。特に、生物種間で遺伝子が多対多に対応している場合、マッピング方法が遺伝子共発現関係に有意な影響を与えることが明らかになった。
並行して、比較トランスクリプトーム法の検証として、脳における遺伝子発現と機能の解析方法の高速化を行った。In situ hybridization法や免疫染色法は、組織上での遺伝子やタンパク質の発現を可視化する重要なツールであるが、大量の遺伝子について繰り返し測定を行うには時間がかかる。そこで、電解攪拌技術を応用し、反応時間を短縮する試みを行った結果、免疫染色法においては、従来2日間を要していた工程を2時間以内に短縮することができ、大量解析の可能性が示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

データ変換に基づく比較トランスクリプトーム解析とその背景技術、ならびに組織学解析の観点から、解析技術の高精度化を達成した。

今後の研究の推進方策

scRNAseqの活用等により、比較トランスクリプトーム技術の高精度化を進め、それをケーススタディへと展開する。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 脳の発達から見た甲状腺ホルモンの働き2024

    • 著者名/発表者名
      内田克哉
    • 学会等名
      東北地方の動物学の現状と将来 日本動物学会東北支部シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] Subagging of Principal Components for Sample Balancing: Building a Condition-Independent Gene Coexpression Resource from Public Transcriptome Data2023

    • 著者名/発表者名
      Obayashi T
    • 学会等名
      Function COSI, ISMB/ECCB 2023 (Intelligent Systems For Molecular Biology / European Conference On Conputational Biology)
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Genome-Scale Gene Coexpression Visualization Tools in Gene Coexpression Database COXPRESdb2023

    • 著者名/発表者名
      大林武, 火原日美子, 木下賢吾
    • 学会等名
      2023年日本バイオインフォマティクス学会年会 第12回生命医薬情報学連合大会(IIBMP2023)
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 実験手法のイロハ:組織から遺伝子・行動解析のヒントと実際2023

    • 著者名/発表者名
      内田克哉
    • 学会等名
      日本動物学会 第94回大会 山形大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2023-04-18   更新日: 2024-12-25  

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