研究課題/領域番号 |
23K28205
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補助金の研究課題番号 |
23H03515 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62040:エンタテインメントおよびゲーム情報学関連
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
合同審査対象区分:小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連、小区分62040:エンタテインメントおよびゲーム情報学関連
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研究機関 | 京都市立芸術大学 |
研究代表者 |
正田 悠 京都市立芸術大学, 音楽学部, 講師 (00724361)
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研究分担者 |
小野 健太郎 広島大学, 脳・こころ・感性科学研究センター, 助教 (30435870)
田部井 賢一 東京都立産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 准教授 (60609684)
田部井 真貴子 (阿部真貴子) 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 地域精神保健・法制度研究部, リサーチフェロー (70867308)
三浦 雅展 国立音楽大学, 音楽学部, 准教授 (80368034)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2026年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2025年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
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キーワード | 音楽演奏 / 身体性 / 協調 / 遠隔 / 音楽療法 / 演奏 / 音楽聴取 / モーションキャプチャ / 自律神経 / 脳機能計測 / データサイエンス / オンライン演奏 / 演奏科学 / 認知神経科学 |
研究開始時の研究の概要 |
異なる空間にいながら、同じ時間を共有する「オンライン配信」が“ライブ”として一般的になってきました。本研究課題では、同じ空間にいる・いないという「身体性」をキーワードに、心理・行動科学、音響学、神経科学、認知症医療、音楽療法の研究者が互いに協働することで、オンライン演奏において、なぜ互いに異なる空間にいながら同時に演奏・共演・鑑賞することができるのかを明らかにします。さらに、オンラインでの演奏教育や音楽療法に実践する際に気をつける点を整理します。これにより、時代の潮流における芸術・アート上の課題解決に向けた総合知の獲得に挑戦します。
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研究実績の概要 |
本研究課題は、2020-2022年度科研費「音楽が誘発する身体運動の生起機序:その認知神経過程の解明および音楽療法への応用」の発展的課題である。人と人とのインタラクションにおいて重要視される「身体の共有」が、演奏者や鑑賞者にとっていかなる役割を果たしているのかを解明し、演奏教育や音楽療法といった社会的課題の解決に資する知見を得ることを目指している。 今年度は、プロジェクトの1年目にあたることから、演奏科学・認知神経科学・音楽療法を専門とする研究代表者と分担者が各々データ取得を進めた。特に、研究代表者の属する京都市立芸術大学が新キャンパスに移転するのに際し、新たに防音設備を有する「演奏科学実験室」を立ち上げ、研究遂行に必要な機材の設置を行なったことは特筆すべきことといえる。 具体的な成果は下記のとおりである。(1)演奏者と共演者が異なる空間で演奏する状況を実験室内で再現し、演奏する際に共演者の存在を感じられることが、演奏表現や演奏者の身体生理反応に及ぼす影響についてデータを取得した。(2)演奏聴取時に身体を動かしたくなる感覚である「グルーヴ感」について、脳波計測を行った。(3)遠隔音楽療法について、音楽療法士に対するインタビュー調査を開始し課題を整理した。また、日本音楽療法学会において、基礎と実践をつなぐためのシンポジウムを企画し、基礎的データの取得とその社会還元を見据えた準備を進めている。(4)国立音楽大学において設置された音楽データサイエンスコースにおいて、演奏者の身体運動に関するデータを取得した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初設定した研究目標に向かい、研究代表者と分担者がデータを取得することができており、今後データ分析を進めることで、着実に成果を出せる見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍以降の社会的変化において、研究計画を策定した当初ほどはオンライン演奏に関する意義は大きくないといえるものの、離れた空間にいる演奏者同士がいかなる工夫で協調演奏を達成しているかというテーマは、演奏者間相互作用を説明するという演奏科学上の重要なテーマのひとつでもあるため、引き続きデータ収集に努める。また、得られたデータには多変量時系列データが含まれることから、これらのデータを蓄積し、今後の研究に活かすためのプラットフォームの構築を目指す。
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