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電源・通信インフラのない環境で自律的に稼働する海鳥の生態観測システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K28274
補助金の研究課題番号 23H03584 (2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2023)
応募区分一般
審査区分 小区分64040:自然共生システム関連
研究機関東京大学

研究代表者

坂本 健太郎  東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (80374627)

研究分担者 藤原 章雄  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (60292794)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2025年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2024年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
キーワード海鳥
研究開始時の研究の概要

本研究では音響・映像観測とバイオロギングを組み合わせた自律・自動型の生態観測システムを新たに開発し、海鳥が繁殖する無人島で稼働させる。このシステムは、太陽光で発電を行い、モバイル通信網を介してリアルタイムでインターネットへとデータを送信する。一連の観測システムによって、無人島で繁殖するオオミズナギドリの生態を包括的に観測し、漁業活動との軋轢や気候変動と個体群動態の関係を定量的に評価する。自律・自動型の生態観測システムを開発することで、野生動物の生態観測を世界中のあらゆる場所で実現するための技術的基盤を確立する。

研究実績の概要

海鳥は、無人島など、人間社会のインフラが整っていない場所に生息していることが多いため、その生態を十分に把握できない状態となっている。センサを用いた観測は、近年、技術革新が進んでいるものの、電源・通信インフラの整っていない原生自然環境下での多量のデータ取得は困難なままである。そこで、本研究では無人島で繁殖するオオミズナギドリをモデルとして、自律・自動型の生態観測システムを新たに開発し、海鳥が繁殖する無人島で稼働させることを目的とした。
原生自然環境下での生態観測システムを成功させるための基盤は、電源と通信のインフラ整備であるため、今年度はこれらのシステム要素の構築に取り組んだ。具体的には、まず海鳥繁殖地に電源システムを構築するとともに、人工衛星を介したインターネット通信システムを開通させた。これらのシステムの稼働によって、無人島からでも自律的に電源を供給でき、さらに大容量のデータ通信が可能となる事を確認できた。一方で、無人島という過酷な環境が原因となり、通信設備に不具合が発生し、年度の途中から通信が途絶えてしまった。さらに、観測データを保存するデータストレージにも不具合が発生した。データストレージの不具合は復旧させることが出来たものの、通信システムの復旧は来年度以降の課題となった。
センサを介して海鳥の生態を観測するシステムの構築にも進展があった。オオミズナギドリが生息する自然巣は、自然物で構築されているため、センサなどの電子機器の設置が難しい。そこで、センサ取付けを可能にするための海鳥生態観測用の人工巣箱の制作と設置を行った。幾つかの工夫によって、我々が構築した人工巣箱は、オオミズナギドリに高頻度で利用されるようになった。さらに、ここにセンサを取り付けることで、人工巣箱を用いた生態観測が可能となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の想定と同程度の進捗があったため、おおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

おおむね順調に進展しているので、引き続き、当初の方針通り、研究を進める。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [国際共同研究] シゼ生物学研究センター(フランス)

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] Wandering albatrosses exert high take-off effort only when both wind and waves are gentle2023

    • 著者名/発表者名
      Uesaka Leo、Goto Yusuke、Naruoka Masaru、Weimerskirch Henri、Sato Katsufumi、Sakamoto Kentaro Q
    • 雑誌名

      eLife

      巻: 12 ページ: 87016-87016

    • DOI

      10.7554/elife.87016.3

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 安静時におけるオオミズナギドリの酸素消費速度と心拍数の関係2024

    • 著者名/発表者名
      長谷川隼也, 植松大貴, 原田和輝, 上坂怜生, 坂本健太郎, 新妻靖章, 佐藤克文
    • 学会等名
      第71回日本生態学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] Effect of body mass on continuous ascent flight to return to breeding grounds in streaked shearwaters2024

    • 著者名/発表者名
      Kazuki Harada, Leo Uesaka, Masaru Naruoka, Katsuhumi Sato, Kentaro Q Sakamoto
    • 学会等名
      The 8th International Bio-Logging Science Symposium
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Development of a nest box for continuous monitoring of a growing seabird chick’s mass and heart rate2024

    • 著者名/発表者名
      Daiki Uematsu, Takuto Kishimoto, Kazuki Harada, Shunya Hasegawa, Shinichi Watanabe, Kentaro Sakamoto, Katsufumi Sato, Hidetoshi Takahashi
    • 学会等名
      The 8th International Bio-Logging Science Symposium
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2023-04-18   更新日: 2024-12-25  

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