研究課題/領域番号 |
23K28297
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補助金の研究課題番号 |
23H03607 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
山本 裕基 関西大学, 経済学部, 准教授 (00757974)
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研究分担者 |
松本 健一 東洋大学, 経済学部, 教授 (00534570)
高林 純示 京都大学, 生態学研究センター, 名誉教授 (10197197)
伊藤 高弘 神戸大学, 国際協力研究科, 准教授 (20547054)
酒井 章子 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 客員教授 (30361306)
重富 陽介 立命館大学, 理工学部, 准教授 (30780358)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2026年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2025年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2024年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 持続可能な農業生産 / 途上国 / インドネシア / 森林生態系 / 害虫 / 食害 / 農業害虫防除 / 警報フェロモン / タイワンクモヘリカメムシ / 貧困緩和 |
研究開始時の研究の概要 |
農業生産性の向上は、国連の持続可能な開発目標における目標2に代表されるように、今日の国際的な課題である。一方で、農業害虫の食害によって、本来収穫できるはずの作物の約40%が失われていると試算されている。本研究は、インドネシアを事例として、化学農薬に頼らない害虫防除策を普及させるために必要な政策を明らかにし、農業害虫による食害の抑制を通じて世界的課題の達成に貢献する。具体的には、インドネシアにおいて問題となっているタイワンクモヘリカメムシによる米の食害に対して、フェロモン成分を用いた防除策を提案し、農家による防除策の採用が阻害される要因について、厳密な政策評価手法に基づいて検証する
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研究実績の概要 |
2023年度は、インドネシア・中央カリマンタン州において、米の食害の原因となっているカメムシの種の同定および忌避フェロモンの判別をおこなった。中央カリマンタン州において、クモヘリカメムシを採取してトレイルカメラを用いて行動を記録した。また、フェロモンを採取し日本国内で解析を実施したところ、(E)-2-Octenalを含む成分が検出された。したがって、日本で観察されるクモヘリカメムシと同様の方法で忌避成分を用いている可能性が高い。また、中央カリマンタン州の農家がどのような農作法によって生産をおこなっているかについての聞き取りを実施することができた。引き続き聞き取り調査を実施して、統計分析を実施できるように世帯調査のデザインを行う。 最後に、インドネシアにおける森林生態系が世帯の厚生に与える影響について分析するため、衛星情報から森林減少を捉えたデータベースの構築と整理、世帯情報の整理、それらを組み合わせて分析するための準備をおこなっている。今後は、徐々に得られつつあるデータの整理と、分析を実施して研究論文の執筆を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、家計世帯と農地の調査を実施することができた。定量的な分析を実施する準備が整いつつある。今後は研究成果を論文化して、国際誌・学会などでの発表を目指す。
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今後の研究の推進方策 |
インドネシア・中央カリマンタン州における調査を引き続き実施する。2023年度におこなった調査では、現地のパランカラヤ大学の研究者との意見交換と、調査協力の約束をすることができた。これらのリソースを最大限に生かしつつ、現地調査を本格的にスタートする計画である。
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