研究課題/領域番号 |
23K28325
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補助金の研究課題番号 |
23H03635 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
竹田 敏之 立命館大学, 立命館アジア・日本研究機構, 教授 (40588894)
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研究分担者 |
ダヌシュマン イドリス 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (70631919)
千葉 悠志 京都産業大学, 国際関係学部, 准教授 (70748201)
中村 菜穂 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 講師 (40964995)
須永 恵美子 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教 (00722365)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2026年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | アラビア語 / イスラーム / メディア / 修辞学 / 宗教詩 / ペルシア語 / ウルドゥー語 / トルコ語 / 韻律学 / 宗教歌 |
研究開始時の研究の概要 |
近年のインターネットの発展やサイバー空間の拡張により、各言語空間における発信者の大衆化が急速に進んでいる。音声や動画が自由に流通するようになり、従来は前近代的と考えられていたオーラル文化も新たな形で復興している。近代では朗唱される詩や語り物は廃れ、文字情報が支配的となったが、現在はその逆転現象が特にイスラーム圏の諸言語について広く観察されている。本研究では、イスラーム文化とその宗教言語であるアラビア文字を共有するアラビア語、ペルシア語、ウルドゥー語、トルコ語を対象として、詩や語り物を中心としたオーラル文化の現代的発展の特徴を相関的に明らかにし、オーラル文化の新しい社会的・文化的役割を解明する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、イスラーム文化とその宗教言語であるアラビア文字を共有するアラビア語、ペルシア語、ウルドゥー語、トルコ語(オスマン語)を対象に、詩や語り物を中心としたオーラル文化の現代的発展の特徴を相関的視点から考察し、オーラル文化の新しい社会的・文化的役割を明らかにすることである。2023年度は、研究計画にそって次の4項目にわたる研究活動を行った。
1.研究対象である上記4言語の詩集とその詩歌の文字/音声・動画データの収集を進めた。また現代における詩の朗誦および口承文芸の普及と同分野の出版状況に関する臨地調査を実施した。 2.クウェートおよび湾岸アラブ諸国における漁師の口語詩(ナフマと呼ばれる)に関する音声データの分析を進めた。また真珠採取の詩歌とその伝統文化の継承およびオーラルヒストリーに関する国家プロジェクトの動向について資料調査を行った。 3.国際カンファレンス(Asia Pacific Conference 2023)にて、本研究課題による企画パネル・セッションを組み、「西アジア・イスラーム圏における詩文化の復興とその比較考察」に関する研究発表を行った。 4.修辞学に関する語学教材の開発について、研究分担者と全体の章立ておよび各章の内容について協議を進めた。また上記1, 2で得たデータおよび文献資料を活用し、アラビア語の「隠喩」「転喩」「掛詞」について草稿を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の調査と研究集会の実施により、対象地域(主としてアラブ諸国、イラン、パキスタン、トルコ)で普及している、または広く伝承されてきた宗教詩と語り物(説法、祈願、民謡、昔話、大衆詩)に関する文献情報、音声・映像資料および知見の収集が可能となった。またその文献資料の整理・分析により、各言語文化圏の相互的影響と受容に関する考察を目的とした基礎的データ(文字/音声)の集積が順調に進んだ。さらに、アラビア語とペルシア語における修辞学用語の比較検討へ向けた準備作業として、関連する工具類(辞書、事典、用語集)の収集と術語の選定についても一定の進展があった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降、以下の4点を中心に研究を遂行する。 1.詩と語り物における現地語の使用実態と対象地域の詩文化に関連するイベント(特にウルドゥー語圏ではムシャーイラと呼ばれる詩会)について調査を継続し、その次段階として、他の言語圏との比較考察へと発展させる。 2.各言語におけるイスラーム宗教詩(特にムハンマドの頌詩〔ブルダ〕)の受容と普及について研究知見を集積し、文献資料およびテクストの比較分析を進め、その進捗と成果の一部を国際学会で報告する。 3.修辞学および韻律学の専門用語について、言語間における相関的視点からの検討を深化させ、多言語対応の術語集の編集作業を進める。また、詩の用例を取り入れた語学教材の制作について、担当言語の資料分析と文字/動画・音声のデータ蓄積を継続的に行う。 4.今年度の国際カンファレンスにおける企画パネル・セッションの成果を発展させ、論文投稿および論考集の刊行を目指す。
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