研究課題/領域番号 |
23K28375
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補助金の研究課題番号 |
23H03686 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90020:図書館情報学および人文社会情報学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
関 洋平 筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (00348468)
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研究分担者 |
稲見 昌彦 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (00345117)
欅 惇志 一橋大学, 大学院ソーシャル・データサイエンス研究科, 准教授 (00733958)
川島 宏一 筑波大学, システム情報系, 教授 (00756257)
柏野 和佳子 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 研究系, 准教授 (50311147)
神門 典子 国立情報学研究所, 情報社会相関研究系, 教授 (80270445)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2026年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2025年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2024年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2023年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | コミュニケーション / 大規模言語モデル / 性格特性 / 避難行動 / メタバース / 市民意見分析 / 解説文生成 / 災害 / ESG評価 / ユーザ間交流 / ソーシャルキャピタル / つながり / 自治体政策 |
研究開始時の研究の概要 |
市民あるいは情報世界におけるユーザ間のつながりを分析し、コミュニケーションを促進するための研究を、大規模言語モデルを利用して実施する。具体的には、都市における市民性格特性の傾向の分析と、メタバースでの行動を促進するにあたって効果的なコミュニケーションの分析に焦点を当てる。また、避難行動中の市民の意識分析を実施する手法を提案し、被災時の市民避難意識や行動を変容させる情報の発信方法を明らかにする。その他、社会応用として、特定の都市に特化した質問応答、メタバースにおけるコミュニケーション支援、自動運転や歩行者支援、アスペクトに基づくレビュー分析、環境やガバナンスを踏まえた企業評価等の研究に取り組む。
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研究実績の概要 |
本年度は、市民ポスト(ツイート)を利用した分析として、研究分担者の柏野准教授、欅准教授、神門教授と協力し、都市を横断した市民意見抽出の評価に関する研究を実施し、言語処理学会論文誌(自然言語処理)に採択された。また、市民と市議会議員の意見を比較する研究が国際ジャーナルIJDLに採択された。さらに、市民意見分析に関する執筆を行い、IntechOpenの書籍の1つの章として採用され、言語処理学会 第30回年次大会 併設WS「自治体における生成AIの利活用と問題点」において口頭発表を行った。加えて、市民の性格特性の分析にかかわる研究を行い、日本語大規模言語モデルを利用した分析を実施し、DEIM 2024 で発表した。さらに、研究分担者の川島教授と協力をして、台風などの水害時における避難行動を分析するカテゴリを定義し、市民ポストの自動分類を行うことで、水害時の市民の避難にあたっての呼びかけや実際の避難活動の行動系列の分析を行い、DEIM 2024 で発表した。また、研究分担者の稲見教授とは、メタバースの参加を促進するコミュニケーションや、メタバース図書館に関する研究課題について議論したうえで調査を進めた。稲見教授は、世界から集った20名程度の研究者が情報学の未来について展望する「Dagstuhl Seminer」(https://www.dagstuhl.de/23212)に参加し、Designing the Human-Machine Symbiosis に関するテーマで議論を行い、AIを含む情報技術の市民社会への影響や倫理的側面について議論を行った。また、柏野准教授と協力して、ユーモアの一種であるなぞかけの生成に関する研究を実施し、第19回WI2研究会において発表を行った。その他、解説文生成に関する研究を実施し、日本データベース学会 データドリブンスタディーズに論文が採択された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
市民ポスト(ツイート)を利用した都市における市民間のつながりの背景を明らかにする研究を多く実施し、ジャーナル論文、書籍分担執筆、国際会議論文、口頭発表等の研究成果も順調に公開できている。
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今後の研究の推進方策 |
TwitterからXへの移行に伴い、Academic Research アクセス API の利用が停止されている関係で、市民ポスト(ツイート)を利用した研究の進捗に一定の制限がかけられている。今後は、災害時の避難行動分析、メタバース上のコミュニケーション支援の研究や、生成AI技術の発展を踏まえ、都市に特化した知識共有のための検索拡張生成、ESG評価の根拠文の生成、自動運転支援といった応用に注力していくことを計画している。
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