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医師の情報要求傾向の可視化による病理学的情報循環モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 23K28382
補助金の研究課題番号 23H03693 (2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2023)
応募区分一般
審査区分 小区分90020:図書館情報学および人文社会情報学関連
研究機関日本大学

研究代表者

中西 陽子  日本大学, 医学部, 准教授 (90366592)

研究分担者 五味 悠一郎  日本大学, 理工学部, 准教授 (70440807)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
2027年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2026年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2025年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワードがん / タンパク発現 / 遺伝子異常 / 情報組織化 / 情報循環 / 鑑別 / タンパク質 / 遺伝子 / 可視化
研究開始時の研究の概要

がんの治療法を決定するためには、病理診断が必須である。しかし、病理診断に必要な情報は、診療科やがんの種類によって細分化されているため網羅的な把握が難しい。本研究の目的は、がんの診断を行う際に、医師が求める情報を分析して可視化することにより、診断に有用な新たな知見を創出することである。このため、まず、エビデンスに基づく診断に必要な情報を組織化して提供し、その利用を促して利用状況を分析する。
本研究での新たな知見により、診断精度の向上に寄与することができれば、適切な治療を受けられる患者の利益向上への貢献が期待できる。

研究実績の概要

本研究の目的は、我々がこれまで構築してきた、がんの診断に必要な、エビデンスに基づく病理学的情報の一元的な組織化と提供を継続することによって、これを利用する医師の情報要求を質的および量的に可視化して、優先度の高い研究開発シーズを見出せる可能性を明らかにすることである。
令和5年度は、①病理学的知識情報を集約しているマスタデータを活用した可視化方法の検討、②アクセス解析方法の検討、③企業へのヒアリングを実施した。
①マスタデータを用いた可視化効果:これまでマスタデータは、マスタデータ作成支援システムVer.0.6で入力し、表形式で管理していた。今回、データ構造を可視化するための樹形図表示機能を追加し、マスタデータ作成支援システムVer.0.7として構築した。樹形図表示では、マスタデータの縦方向に同一データがあれば一つにまとめ、データの左を親、データの右を子要素として表示した。さらに、任意のデータをクリックすると、その子要素を開閉するようにした。表示のわかりやすさについてアンケート調査を行った結果、表形式よりも樹形図表示が高い評価を得た。
②アクセス解析のためのログ取得機能の追加:医師が日常的に求めている病理学的情報を集約する方法として、これまでに構築してきた病理診断ガイドアプリケーションシステムへのアクセスログ取得機能を追加した。
③企業へのヒアリング:病理診断ガイドアプリケーションシステムを維持、管理して、医師に利用し続けてもらうことで、医師が求める情報の分析と可視化が可能になると考える。この情報から、今後の検査試薬開発シーズを得ることの有用性、ならびにシステムとの連携方法について、病理診断に関連のある2社より、遠隔、リモート診断時のシステム利用の有用性、開発シーズを見出す資料としての可能性、検査項目から試薬の詳細情報につながるツールとしての有用性などについて意見を得ることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画として、情報循環モデルを構築するにあたり、情報利用による情報生産者となることが期待される企業などの研究開発側へのヒアリング調査を重視していた。ヒアリングにより、必要度の高いデータ項目を選定して、データ構造の改修を進めていく予定であったが、実際に数社にヒアリングを行った結果、企業側が我々の構築中のシステムで収集される情報を利用するだけではなく、システムとの連携についての提案があった。このため、データ構造だけに特化するのではなく、システムの発展的利用方法についても検討することになった。これらの結果、グローバル企業にも利用しやすいシステムの多言語化としての英語版作成、企業が利用できる情報をサンプル提示できるようアクセスログの保存機能の追加も併せて進めたため、概ね順調に進んでいると考える。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策として、医師のシステム利用の有用性、医師によるシステム利用状況を活用することの有用性を相互に高めることが重要である。
そこで、今後の研究活動として、学術集会での発表などにより、試験公開中の病理診断ガイドアプリケーションシステムの利用促進に努めるとともに、医師への利用アンケートを実施する予定である。システム利用を促してアクセスログの収集を進めることと並行して、企業のヒアリング件数も増やし、より有効なログの解析方法、可視化の方法を検討していく。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 樹形図を活用した病理医の判断支援に関する研究2024

    • 著者名/発表者名
      中西陽子、五味悠一郎、望月丈瑠、大城真理子、増田しのぶ
    • 学会等名
      第113回日本病理学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] Data structure analysis of master data for pathological diagnosis guide application2023

    • 著者名/発表者名
      Takeru Mochizuki, Yoko Nakanishi, Yuichiro Gomi
    • 学会等名
      5th Japanese Medical Receipt Society International Academic Conference
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] がん種横断型分子病理情報システムによる業務支援2023

    • 著者名/発表者名
      中西陽子、五味悠一郎、大城真理子、増田しのぶ
    • 学会等名
      第21回日本デジタルパソロジー研究会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 病理診断ガイドアプリケーション用マスタデータの可視化による効果2023

    • 著者名/発表者名
      望月丈瑠, 中西陽子, 五味悠一郎
    • 学会等名
      第43回医療情報学連合大会・第24回日本医療情報学会学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [備考] eVico ver1.4 病理診断ガイドアプリケーション

    • URL

      https://evico.jp/

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2023-04-18   更新日: 2024-12-25  

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