研究課題
基盤研究(B)
特定の個体同士に優位性関係(上下関係)が存在する階層化社会は集団の成長と安定に役立ち,ヒトをはじめ多くの社会的動物で観察される。近年,人々が如何にして優位性関係を築いているのかという問いにヒトやヒト社会の本質が秘められていることが社会科学の各分野から示唆されているが、その処理メカニズムと出現機序に関する実証的な検討が不十分である。本研究は、発達行動神経学的な方法論を駆使し、社会的認知と行動がみられ始める乳幼児期における優位性関係処理の「心理プロセス」、「神経基盤」と「獲得過程」を解明し、優位性関係を生み出すこころの成り立ちに関するグランドセオリーの提案を目指す。