研究課題/領域番号 |
23K28392
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補助金の研究課題番号 |
23H03703 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田中 観自 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (20727086)
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研究分担者 |
渡邊 克巳 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20373409)
山本 健太郎 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (30727087)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2026年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2025年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 自己主体感 / 行為主体感 / モチベーション / 反応時間 / 運動主体感 / 反応促進 / アクション |
研究開始時の研究の概要 |
自己主体感(以下,主体感)は,「行為している感覚,そして行為を通じて外界を制御している感覚」を指し,運動制御や機械操作といった認知行動の基盤となっている.しかし,近年の急速な技術発展により現実となりつつある代行技術やアシスト機能で満たされるアクションレスな社会は,主体感の喪失という危険性をはらんでおり,主体感がもたらす行動的意義を改めて検討する必要性が高まっている.そこで本研究では,主体感が引き起こすモチベーションの変容過程について,主体感の生成条件の多様性,視線や発話などの行為の多様性,そしてアシスト機能の観点から包括的に検討する.
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研究実績の概要 |
行為している感覚や外界の変化を引き起こした感覚を指す自己主体感は,運動制御や機械操作といった認知行動の基盤となっている.本研究では,主体感が引き起こすモチベーションの変容過程について検討することを目的にしている.本年度は主に以下の内容に取り組んだ.
(1)ターゲット刺激に対する反応後に即時的なフィードバックが与えられると,その後の反応は促進されることが分かっている.ここでは,フィードバックの時間的近接性および予測性が反応促進に与える影響を検討した.実験では,遅延がない条件に加えて,複数の遅延条件を用意し,さらに各遅延条件をブロック内で一貫して呈示する場合とブロック内でランダムに呈示する場合を用意した.実験の結果,すべての遅延条件は,遅延なし条件に比べて反応が遅くなることが分かった.その一方で,フィードバックのタイミングを予測できなかった場合,反応がさらに遅くなることはなかった.これらの結果から,フィードバックによる反応促進はより厳格な時間的近接性によって支えられていることが示唆された. (2)アクションを多様化させたときの主体感の変調やその後の行動変容について検討するために,眼球運動計測装置を購入し,実験環境のセットアップを進めた. (3)他者との協力・非協力場面において,フィードバックが主体感に及ぼす影響の検討を行った.参加者は,自身が操作する物体の動きが,同じ目標を共有する協力者または妨害を行う非協力者によって操作されていると教示された.実験の結果,教示の内容によらず,課題の成果にポジティブなフィードバックが与えられた場合は,ネガティブなフィードバックが与えられた場合よりも主体感が高く評価された.この結果から,フィードバックによる主体感への影響は,他者の関与の仕方によらず頑健に生じることが示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験環境のセットアップが完了したこと,および反応促進に関する実験を複数実施することができたため.
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今後の研究の推進方策 |
視線を用いた実験の準備を行い,実験を開始する.また反応促進に関する実験も引き続き継続する.得られた成果については学会や研究会で随時発表を行い,並行して論文作成を進め学術誌に投稿するなど,成果の公表に努める.
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