研究課題
基盤研究(B)
内耳における外有毛細胞の伸縮運動は,聴覚感度を100~1,000倍に増幅する最も重要な機構である。この運動は,細胞膜に発現する膜タンパク質 プレスチン(prestin)がメゾスケール(数十nm程度)で構造変化するためであると考えられる。しかしその分子構造および基本的動作原理は不明である。そこで本研究では,活性を保持したままprestinを精製・人工脂質膜に再構成し,生理的条件下にその分子構造変化を捉える独自のin vitro観察技術を確立する.これにより,prestinの細胞膜上における動的メカニクスの解明と音受容の分子機構の解明を試みる.