研究課題/領域番号 |
23K28473
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補助金の研究課題番号 |
23H03785 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
姜 銀来 電気通信大学, 脳・医工学研究センター, 教授 (70508340)
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研究分担者 |
横井 浩史 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (90271634)
山野井 佑介 東京理科大学, 工学部電気工学科, 助教 (40870184)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2026年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2025年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
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キーワード | 義手 / 筋電 / 動作生成 / 半自律制御 |
研究開始時の研究の概要 |
手を含む上肢は、日常生活において不可欠や役割を果たしているため、本来自分の手と同じように使える高機能義手は、上肢切断者にとって強いニーズがある。しかし、従来の高機能義手は、性能を十分に発揮するための操作信号が利用者に依存しているため、使用負担が高く、普及が進んでいない。利用者への身体的・精神的負担が低く、日常生活で使える高機能義手の開発は、希望と現状のギャップを埋める重要な課題である。そこで、本研究は、利用者からの操作信号を必要最小限に抑え、自ら環境に基づいて動作を生成できる知的パートナーとなる義手の開発を目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究計画は、下記の3つの課題で構成されている。令和5年度では、共同研究者の協力の下で、3つの課題を並行して開始し、それぞれの実績は以下で述べる。 【1.利用者の負担を増やさずに異種信号を計測できる生体センサ】 筋収縮に伴う表面筋電図sEMGと筋隆起を反映するFMG(Force Myography)を同時に計測できる小型軽量なセンサを開発した。sEMG 計測ユニットと FMG 計測ユニットを組み合わせ、一体化することにより 2種類の生体信号を同じ位置で同時に計測することが可能となった。健常者による実験では、 sEMG-FMG デュアルモーダルより、22 クラスの前腕手部動作を高い識別精度( 91.8%)で識別できることが示された。sEMGとFMGの同時計測による義手性能向上の有効性が確認された。 【2.直感性を確保した義手の半自律制御】 生体信号による制御と環境情報に基づいた自動動作を両方にできるために、ロボットハンドを開発した。このロボットハンドは、5個のモータで5本指を駆動した。生体信号による制御のために、課題1に開発したsEMG-FMGセンサーを備えた。自動制御を実現するために、手のひらの手首側に小型のカメラを装着した。生体信号解析およびカメラの映像処理は、NVIDIA Jetson Nanoを用いた。オブジェクト検出および画像セグメンテーションモデルとして、YOLOv8モデルを導入した。 【3.バーチャル空間における義手制御シミュレータの構築】 ROS(Robot Operating System)によって動作するロボットのためのバーチャルシミュレータGazeboを利用して、ロボットハンドによる物体把持機能を実現した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の三つの課題である、生体センサーの開発、ロボットハンドの制御、および仮想環境での義手動作探索は、計画通りに進めておりそれぞれの開発目標を達成している。
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今後の研究の推進方策 |
計画通りに、利用者の意図と環境認知により動作を行う義手の開発を進める。
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