研究課題/領域番号 |
23K28475
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補助金の研究課題番号 |
23H03787 (2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
齊藤 剛史 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (10379654)
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研究分担者 |
伊藤 和幸 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 福祉機器開発部, 研究室長 (80370873)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2026年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2025年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2024年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | コミュニケーション支援 / 神経難病患者 / 操作スイッチ / 顔面の映像解析 |
研究開始時の研究の概要 |
神経難病患者は、病状の進行により身体機能やコミュニケーション能力が著しく障害され、進行期から終末期にかけては自分で動いたり声を出したりすることが困難になる。先行課題では、眼球運動および口形に焦点を絞り映像解析技術を用いたコミュニケーション支援システムの開発に取り組み、眼鏡型スイッチを開発し一定の評価を得た。本研究課題では、先行課題を発展させて、様々な病状の患者に適用可能で、かつ病状が進行する患者に対して利用部位を選択可能であり、既存の意思伝達装置へ接続可能なシステム(操作スイッチ)の実用化に取り組む。
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研究実績の概要 |
実施計画で掲げた四つのサブテーマについて報告する。 (A)患者の顔映像データの収集については、これまで十分に収集済みであったことから、積極的な収集は行わっていないが、健常者のデータ収集を進めた。患者のデータ収集には、研究分担者の協力を得た。 (B)様々な顔の動作部位を正しくとらえる顔映像解析技術に関しては、眼球、瞬きおよび口を中心に、精度向上に取り組んだ。特に、口を対象とする読唇技術に関しては、単語単位のみでなく、文章単位の読唇に取り組み精度を向上させた。眼球と瞬きについては、患者の要望を反映して改善した。その他の顔部位として、微表情検出および認識技術に取り組み、Motion History Imageを利用する手法を提案した。口形認識については、研究成果を学術雑誌にまとめている。 (C)(B)をモジュール化した操作スイッチの開発について、モジュール化には至っていないが、実証実験を行うためのアプリ開発に取り組んだ。ノートPCを利用するアプローチおよびスマートフォンやタブレットを利用するアプリの開発に取り組んだ。特にPCの利用に関しては、GPU搭載の高性能PCではなく、GPU非搭載のノートPCでも利用可能にするために、深層学習モデルの軽量化を図った。 (D)実証実験については、既に開発済みの眼鏡型スイッチを研究分担者の協力をもとに国内の患者に利用していただいた。そのフィードバックを得て、眼鏡型スイッチの改善に取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(A)データ収集については、研究分担者の協力により、患者の発話シーンを進めている。 (B)様々な顔の動作部位を正しく捉える顔映像解析技術については、眼球、瞬き、口形および微表情の検出および認識に取り組んでいる。 (C)(B)のモジュール化についてはまだ進めていないが、操作スイッチの開発は実装済みである。 (D)操作スイッチの実証実験については研究分担者の協力により進めている。
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今後の研究の推進方策 |
(A)データ収集については、これまで通り継続して取り組む。 (B)顔の動作部位については、微表情検出を公開データセットだけでなく実ユーザに対しても検討する。 (C)モジュール化については、使用環境を決定してプロトタイプの開発に取り組む。 (D)実証実験および評価を進めるために、環境を整備する。
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