研究課題/領域番号 |
23KF0038
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
護山 真也 信州大学, 学術研究院人文科学系, 教授 (60467199)
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研究分担者 |
MIAO SHOULE 信州大学, 学術研究院人文科学系, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2023-04-25 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2024年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ダルマキールティ / ダルモーッタラ / プラマーナ / 論理学 / 真理論 / 知覚 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,インド仏教論理学の大成者ダルマキールティの独立作品『量決択』に対するダルモーッタラ(8世紀)の『量決択注』の解読研究を基礎として,その論理思想の特色を明らかにすることにある。「自己のための推理」章全体に関する『量決択』サンスクリット語テキストの解読ならびに,同章冒頭箇所に関するダルモーッタラの注釈(チベット語訳のみ現存)の解読研究を行うことを基礎とし,そこで得られた成果を比較思想の観点を織り込みながら分析し,国内外で発表していく。
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研究実績の概要 |
仏教論理学における推理論の特色を特に西洋哲学との比較を念頭におきながら,解明することを目指す本研究は,外国人特別研究員である繆氏とともに,ダルマキールティの『量決択』「自己のための推理」章とダルモーッタラの注釈の解読研究を行った。『量決択』に関しては,Steinkellnerによるサンスクリット語校訂テキストを対象とし,順次,その内容を討議するという形で進めた。その成果として,繆氏により以下の成果が発表された。 1. 論理学を眼目とするダルマキールティの著作『量決択』第二章冒頭箇所およびそれに対するダルモーッタラの注釈『量決択注』の一部を解読した。これはなぜ推理が自己のための推理と他者のための推理に二分されるかの理由を考察したものである。これに基づく翻訳研究を雑誌『南アジア古典学』に投稿した。 2.『正理一滴論』『量決択』およびその注釈に見られる「目的実現の顕現を有する認識」(arthakriyanirbhasa),「真理論」(pramanya),「証相の認識」(lingadhi)といった概念に対するダルモーッタラおよび彼以降の思想家ドゥルヴェーカミシュラの理解を考察した。後代の注釈者により,『正理一滴論注』の異読情報がどのように取り扱われているか,について新たな知見を提供した。また,推理の前提となる知覚(証相の認識)の真理性がどのように議論されているか,についての考察は,仏教論理学における真理論のなかでまだ不明な点が残される概念であるため,重要なものと思われる。 繆氏は,上記についての考察成果を雑誌投稿と口頭発表といった形で発信した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究のメインとなる『量決択』の解読研究に関して,定期的なミーティングにより,着実に解読をすすめている。
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今後の研究の推進方策 |
『量決択』第二章については,次年度の早い段階で解読を終える予定であり,その後,重要箇所のダルモーッタラ注の解読に集中する。
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