研究課題/領域番号 |
23KF0193
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石毛 和弘 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (90272020)
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研究分担者 |
XIAO DONGYUAN 東京大学, 大学院数理科学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2023-11-15 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2025年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2024年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2023年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 進行波解 / 単安定型方程式 / 反応拡散系モデル |
研究開始時の研究の概要 |
農耕の広がり方を記述する3変数反応拡散系モデルは K.Aoki、M.Shida、N.Shigesada によって1996年に提唱され、その後、生物学者や人類学者による議論を経て新たなモデルが提唱されつつある一方、多くの未解決問題が未だに残っている。本研究では、青木健一氏が提唱した種間競争を導入する改良モデルを用い、初期農耕民と土着の狩猟採集民の共存を解明することを目的とする。 さらに、三村昌泰氏が提唱した改良モデルを用い、農耕文明の伝播速度のより正しい評価を与えることも目指す。
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研究実績の概要 |
2023年度は、分担者 Dongyuan Xiao が, 当初の計画通り、農耕の広がり方を記述する3変数反応拡散系モデルについて研究を行った。特に、新石器時代にいくつかの局在した地域で誕生した農耕文明が、数千年かけて世界全体にどのように広がっていったかを数学的に解明するために生態学者のAoki、Shida、 Shigesadaによって提唱された数理モデルを偏微分方程式論として解析を行った。Aoki らはモデルの数値シミュレーションと形式的な計算を手がかりに、モデルに現れるパラメーターの値により、解の挙動は四つのパターンに分類できるという予想を与えているが、分担者 Xiao は、森龍之介氏 (明治大学)との共同研究として、新たな優解と劣解を発見し、方程式を詳しく解析することにより、Aokiらの予想を偏微分方程式論として肯定的に解決しました。さらに、Aokiらの研究において議論されていなかった系の拡散係数が異なる場合についても精密な解析を行いました。 この他、分担者 Dongyuan Xiao は Chang-Hong Wu, Maolin Zhou 両氏との共同研究として、単安定型方程式の速度確定問題を考え、最小進行波解の減衰率を考察することにより、臨界状態に関する特徴づけを与えることに成功した。この結果は、如何に伝播速度が「線形確定」から「非線形確定」に転化するメカニズムを数学的に解釈するか、という数学的問題に対して新しい視点を与える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り研究は順調に進展している。また、計画調書作成時では予想しえなかった優れた研究成果や新たな研究の進展もあり、全体として、研究は順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
研究の遂行については順調に推移しているため、研究計画全体に大きな変更はない。関連研究集会に参加、または、開催することによって、関連研究者との研究討論を活発化させる。
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