研究課題/領域番号 |
23KF0217
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
岡田 昭人 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (60313277)
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研究分担者 |
NAKAZAWA-CSENDOM ANDREA 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2023-11-15 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2025年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2024年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2023年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 文化の翻訳 / 江戸時代 / 日本文学 / 国際日本学 / 新技術の取り扱い |
研究開始時の研究の概要 |
This research aims to unearth insights on education, gender, children, and foreign perceptions through comparative analyses with contemporary and modern sources. Additionally, it seeks to develop methods for translating historical culture comprehensively to foreign audiences. She actively engages in professional associations, shares findings through conferences and online platforms, and aims to maximize her research's global accessibility.
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研究実績の概要 |
中澤チェンドム氏は以下のような研究活動を行った。研究期間が始まる前から熱心に研究に励み、10月末の既に学会に招待され発表した。11月から基礎研究を進め、その成果を2024年に入ってから次々と発表している。2023年末にハンガリーの大学生とワークショップをしながら、異文化間理解についての調査をし、その成果も取り入れて文化の翻訳という枠組みで、効果的な発信手段としてユーチューブチャンネルを設立した。 研究の成果を順次論文にしており、発表予定論文については以下のようである。「江戸庶民から見た『鎖国』-黄表紙の読者は『他国』をどう見ていたか?」:この論文はハンガリーの学術誌に採用され、2025年に出版予定である。「Culture of Satire? Commoners’ Perspectives on Samurai Education in Late 18th Century Edo through Gesaku Literature」この論文では、18世紀後半の江戸時代における庶民の視点から見た武士の教育について考察した。「言語文化学会論集」の第61号に掲載が確定しており、2025年に出版予定である。 ユーチューブチャンネルの活用の詳細:新たに設立したYouTubeチャンネル(@andrea.academy@andreaedoresearch)を通じて、江戸時代の文化を現代社会にわかりやすく解説し、広範な視聴者に提供している。チャンネルは現在、日本語、英語、ハンガリー語の3つに分けて運営されており、内容は言語ごとに文化的背景に合わせて細かく調整されている。また、ユーネスコの異文化間能力に基づいた新しい用語や歴史的スキルも取り入れ、異文化間の歴史能力という新しい定義と、動画作成を活躍した新しい教育形態を提案している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
1.文化的コードの翻訳と伝達の研究:日本とハンガリー間の文化的コードを翻訳し、異文化間の理解を深めるための方法を研究し続けている。この研究は、文化間の障壁を取り除くことに重点を置いており、具体的な翻訳技術やコミュニケーション戦略を開発している。 2.江戸時代の社会的文脈における文学作品の分析:戯作文学を通じて、江戸時代の女性のリテラシーや社会的地位に関する洞察を提供している。また、「鎖国」政策が庶民にどのように解釈された、理解されていたかについても研究を進めている。 3.デジタルメディアを利用した教育と普及:YouTubeチャンネルを活用して、研究成果をより広いオーディエンスに伝える努力をしている。異文化間の教育に関する新しい方法論を導入し、多言語でのコンテンツ制作により、各国の文化的背景に適応した教材を提供している。 4.新しい教育形態の開発:学生が自分の研究を動画で表現する新しい教育形態を検討しており、これにより学生たちは自らの研究をより効果的に伝える方法を学ぶことができる。
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今後の研究の推進方策 |
主要な研究テーマをもとに、さらに基礎研究を進め、その成果を世界に向けてわかりやすく発信することが求められる。特に、動画やその他のデジタルメディアを通じて、学術的かつ魅力的なコンテンツを制作することが重要であると考えられる。文化の翻訳をさらに進化させ、それを教育に役立てる新しい手法を開発することで、多文化間の理解を促進するための新しい用語や教育技術の開発が見込まれる。 オリジナリティの追求と技術の活用:伝統的な研究方法や成果発信方法に依拠しすぎることなく、新しい視点からの研究を進めていく。 書籍の執筆と学術的貢献:研究成果をまとめ、書籍として出版することで、学術界だけでなく、一般の人々にも研究成果を広く伝えることに努める。
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