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同位体分析を用いた水中亜硝酸塩蓄積のメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23KF0244
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金
応募区分外国
審査区分 小区分63010:環境動態解析関連
研究機関京都大学

研究代表者

木庭 啓介  京都大学, 生態学研究センター, 教授 (90311745)

研究分担者 JIANG MENGQI  京都大学, 生態学研究センター, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2023-11-15 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2025年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2024年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2023年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード琵琶湖 / 窒素循環 / 硝化 / 亜硝酸塩 / 安定同位体比
研究開始時の研究の概要

亜硝酸塩は窒素循環の中心物質である。その重要性を反映して濃度は常に低く保たれており、濃度測定による解析は困難であり、その窒素酸素安定同位体比を用いれば解析が進むと考えられてきたものの、その測定はまだ普及にいたっていない。本研究では、琵琶湖、木崎湖、深見池、霞ヶ浦、仙台湾、東京湾、中国太湖など様々な水域を対象として、富栄養か貧栄養か、酸化的か還元的環境か、といった様々な軸で亜硝酸塩の挙動を解明する。この研究により、窒素循環の重要なプロセスである硝化、脱窒、同化、についての詳細な研究が進み、特に富栄養化に伴う窒素循環の変化についてのモデル化が実現すると期待される.

研究実績の概要

2023年10月に着任後、それまでの半年間でのトレーニングを踏まえて、この半年間は琵琶湖での微量窒素サンプリングを開始した。毎月一回のサンプリングにより、大量の試料を得ることに成功し、修士学生とともに、琵琶湖の深層における窒素同位体比の高い硝酸塩の由来を突き止めることにおおよそ成功した。この結果については、これまでのデータとともにまとめ、2024年度中に国際学術誌に投稿可能であると考えている。また、別プロジェクトで借用した硝酸塩濃度センサーによる詳細な硝酸塩濃度鉛直分布のデータ取得にも成功しており、これと安定同位体比、さらにモデル計算を組み込んだ研究を現在進めることができている。

イオン交換樹脂に微量亜硝酸塩を吸着・濃縮してその同位体比を測定する実験を実施しているが、ほぼ満足できるデータが得られてきているものの、DONの影響などもう少し琵琶湖湖水を用いた確認が必要であり、2024年度4月からの高頻度サンプリングを並行して実施しながら最適プロトコルの確立を進める。夏以降は、中国での調査も予定しているため、このプロトコルを早急に確立し、海外での調査でも利用できるようにする必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまで順調に研究は進んできており、大きな論文になりそうな琵琶湖の硝酸塩起源についての研究、そして小さい論文として、琵琶湖の硝酸塩鉛直分布解析、松島湾微量窒素分析、と3本分のデータセットを得られつつある。現在、停電後に発生してしまった測定機器の不具合、および継続されているヘリウム不足のため、測定が停滞してしまっているが、サンプリングは順調に進んでおり、特段の問題はないと判断している。

今後の研究の推進方策

測定機器の不具合については、現在業者とトラブル解決に向けて動いているが、GWまでに難しい場合は、共同研究者の機器を利用させていただくように現在調整を進めている。琵琶湖の調査については、春先の亜硝酸塩ピークを追跡するために4月より2週間に1度の調査を開始するが、この高頻度サンプリングについても準備が整っているので特段の問題はない。夏以降に予定している中国でのサンプリングについても現在先方と調整中であり、順調に進んでいる。より多くの国内湖沼でのサンプリングを予定していたが、まずは琵琶湖そして中国での研究進展を確実なものにした後、2024年度秋頃に可能であれば実施したいと考えている。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-11-17   更新日: 2024-12-25  

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