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小児外科領域における新規治療法開発へのオルガノイドの応用

研究課題

研究課題/領域番号 23KJ0145
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金
応募区分国内
審査区分 小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
研究機関東北大学

研究代表者

遠藤 龍眞  東北大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2023-04-25 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2024年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2023年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードオルガノイド / 再生医療 / 腸管不全 / 短腸症候群 / 難治性疾患
研究開始時の研究の概要

消化管上皮は、消化や吸収、分泌、外界に対するバリアなどといった様々な機能を持つ重要な構造である。これらの機能が障害される疾患は多岐にわたり、予後不良な難治性消化器疾患も多いが、生体内での解析を行えないことが新規治療法の開発を進める上での大きな障壁の一つとなっている。近年開発されたオルガノイドはその課題を解決する有用なツールとなりうると考え、本研究では、既知の遺伝子異常のある難治性消化器疾患の生理的動態の理解のため、オルガノイド を用いた解析を行う。また、オルガノイドを用いた疾患モデル動物の作製により生体内解析を行い、解析結果を相互にフィードバックすることで、治療標的、新規治療法を探索する。

研究実績の概要

消化管上皮は,消化や吸収,分泌,外界に対するバリアなどといった様々な機能を持つ重要な構造である.これらの機能が障害される疾患は多岐にわたり,特定の分子や栄養が吸収できない先天性疾患である乳糖不耐症や先天性グルコース・ガラクトース吸収不良症,消化管上皮が傷害される炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎),そして広範な小腸切除によって吸収領域が著しく喪失される短腸症など枚挙に遑がない.これらの難治性腸疾患の多くは根本的な治療法に乏しく, 原因究明や治療法の開発ニーズは大きい. 本研究では, 近年開発された, 腸管上皮幹細胞および多様な分化細胞を含む三次元構造体「オルガノイド」を永続的に培養する技術を応用することで, 先に挙げた疾患に対する病態解明, 並びに新規治療法開発を目指し, オルガノイドを用いた腸疾患モデル動物の創出とヒトへの新規治療法開発のプラットフォームを構築することを目的とした.
オルガノイドを用いた腸疾患モデル動物作製には,「消化管オルガノイドの培養」,「消化管上皮の剥離」,「オルガノイドの移植」の3段階がある. これまでにニッチなどの化学的条件検討や時間的, 空間的条件検討を行うことで移植に必要な消化管オルガノイドの効率的な大量培養を行うことが可能になった. また, EDTAなどの化学的剥離や物理的刺激の最適化により, レシピエントの腸上皮の効率的な剥離に成功し, さらに外科的手法の導入による移植方法の改善を得ることで, 移植面積の拡大に成功した. CRISPR-Cas9システムを利用した難治性疾患モデルオルガノイドも作製しin vitroでの解析をすすめている. これらの成果によってオルガノイドを用いた腸疾患モデル動物作製技術を構築するための, 次年度の研究計画へと繋げることができた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、小動物の腸管への移植効率の向上により、移植面積を拡大することができた。この成果によって腸疾患モデル動物作製技術の構築基盤ができたため。

今後の研究の推進方策

今後は得られた疾患モデルオルガノイドの表現型を, in vitroで解析するだけでなく, 先に挙げた最適化した移植技術を用いることで, 疾患モデル動物を作製し, in vivo 解析を行えるプラットフォームを作製する.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Clinical challenges of short bowel syndrome and the path forward for organoid-based regenerative medicine2023

    • 著者名/発表者名
      Endo Ryoma、Sugimoto Shinya、Shirosaki Koji、Kato Hirochika、Wada Motoshi、Kanai Takanori、Sato Toshiro
    • 雑誌名

      Regenerative Therapy

      巻: 24 ページ: 64-73

    • DOI

      10.1016/j.reth.2023.06.001

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-04-26   更新日: 2024-12-25  

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