• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

メラノソームの逆行性輸送機構の解明によるグリセリ症候群の病態理解

研究課題

研究課題/領域番号 23KJ0154
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金
応募区分国内
審査区分 小区分49010:病態医化学関連
研究機関東北大学

研究代表者

丸田 優人  東北大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2023-04-25 – 2024-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2023年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2024年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2023年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードメラノソーム
研究開始時の研究の概要

遺伝性の白皮症であるグリセリ(Griscelli)症候群(以下、GSと略)の患者由来の色素細胞では、メラノソーム(メラニン色素を含む小胞)の輸送障害(逆行性輸送が優位)によりメラノソームが核周囲に凝集するが、その詳細な仕組みは明らかではない。本研究では、申請者が独自に見出した逆行性輸送の新たな制御因子・Rab44に着目し、Rab44を介するメラノソームの逆行性輸送の制御機構を解明すると共に、将来的なGS治療法への応用にも役立てたい。

研究実績の概要

本研究では、Rab44の機能に着目することで、メラノソームの微小管逆行性輸送機構の全貌を解明し、将来的なグリセリ(Griscelli)症候群(遺伝性白皮症の一つ)の治療に役立つ基礎的データを得ることを目的とした。Rab44はN末端領域に細胞内のカルシウムセンサーとして機能するEFハンドを有している。そこで、野生型色素細胞(メラノサイト)にRab44もしくはN末端領域を欠損したRab44を発現させ、カルシウムイオノフォアを添加した後のメラノソームの局在を確認したが、どちらの発現条件でもメラノソームの局在の変化(核周囲へのメラノソームの凝集)は観察されなかった。野生型メラノサイトでは、メラノソームの逆行性輸送は優位ではないため、Rab44の発現やカルシウムイオノフォアによる影響を確認することは技術的に困難であった。次に、メラノソームの逆行性輸送が優位となっているメラノサイト(メラノソームが核周囲に凝集している)を用いて、Rab44ノックダウンによるメラノソームの細胞辺縁部への分散に対する影響を検討した。siRNA耐性Rab44を再発現させ、カルシウムイオノフォアを添加すると、より強くメラノソームを核周囲に凝集させることが確認された。一方、siRNA耐性N末端領域欠損Rab44を再発現させた場合は、カルシウムイオノフォアの添加有無に関わらず、メラノソームは細胞辺縁部に分散したままであった。したがって、Rab44のN末端領域はメラノソームの逆行性輸送の制御に重要であり、かつ当該領域に含まれるEFハンドによって細胞内カルシウムイオンに反応して逆行性輸送が調節されうることが示唆された。実際に、Rab44がメラノソームのカーゴレセプターとして機能し、細胞内カルシウムイオンに応答して逆行性輸送因子等をより強くリクルートしてくるのかどうかは、今後、免疫沈降実験等で検証する必要がある。

報告書

(1件)
  • 2023 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Immunodeficiency with susceptibility to lymphoma with complex genotype affecting energy metabolism (FBP1, ACAD9) and vesicle trafficking (RAB27A)2023

    • 著者名/発表者名
      *Brauer, N., *Maruta, Y. et al. (*, co-first authors)
    • 雑誌名

      Front. Immunol.

      巻: 14 ページ: 01-15

    • DOI

      10.3389/fimmu.2023.1151166

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

URL: 

公開日: 2023-04-26   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi