研究課題/領域番号 |
23KJ0179
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
穴澤 ゆず 東北大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2025年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2024年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2023年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | KIF1A / KAND / 分子モーター |
研究開始時の研究の概要 |
神経細胞はシナプス小胞を介して情報を伝達する。この前駆体は細胞体で合成され、長い軸索内を通りシナプスまで輸送される。この輸送はKI F1Aと呼ばれるタンパク質が担う。Kif1a遺伝子の変異はKIF1A関連神経疾患(KAND)を引き起こすが、この疾患の発症メカニズムは不明で、有効な治療方法が見つかっていない。本研究では、KANDモデル線虫を用いたサプレッサースクリーニングを行うことで、新規疾患関連分子を網羅的に探索する。また、患者由来iPS細胞を用いた実験によって、特定した分子の疾患における重要性を検証する。本研究が完成すれば、治療法が見つかっていないKANDの治療標的特定につながる。
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研究実績の概要 |
神経細胞内での輸送を担うKIF1Aは分子モーターの一種であり、その変異はKANDと呼ばれる遺伝性の神経疾患を引き起こす。KIF1Aはシナプス小胞前駆体を軸索末端まで輸送することが知られているが、その輸送に関連する分子については多くが明らかになっていない。本研究では、KIF1Aに関連する新規分子を特定することで、KANDの治療標的を探索することを目標としている。申請者は、疾患の原因となるKIF1Aの変異と、相同な変異を線虫C.elegansに導入することで、疾患モデル線虫を作製してきた。今年度は、作製した疾患モデル線虫を用い、サプレッサースクリーニングを行うことで、KIF1Aに関連する新規分子の網羅的探索を行った。その結果、これまでKIF1Aとの関与が示されていなかった分子が、いくつか関連分子の候補として挙がってきており、現在その分子とKIF1Aとの関連について検証している。特に、候補の中でも有力と考えている分子について発表するため、論文を執筆中である。また、次年度には線虫だけでなく、患者由来のiPS細胞を用いて、挙がった候補分子がヒトでもKIF1Aと関連しているか、検証を行う予定である。これに先立ち、iPS細胞の実験手法の習得を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通りスクリーニングにより関連分子を特定できた。また、iPS細胞の取り扱いは次年度からの予定であったが、本年度から着手することができた。
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今後の研究の推進方策 |
特定した新規分子が本当にKIF1Aと関連しているか、線虫とiPS細胞の両方を用いて検証を行っていく。また、その分子がKIF1Aに対しどのように関連しているのか、分子経路を明らかにしていく。
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