研究課題/領域番号 |
23KJ0189
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
朝雛 えみり 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2025年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2024年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2023年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | エアモビリティ / 磁束変調型磁気ギヤ / 高速化 |
研究開始時の研究の概要 |
脱炭素社会の実現に向け、さまざまなアプリケーションの電動化が要求されている。エアモビもその一例である。エアモビリは空を飛ぶことから、陸を移動する電気自動車より、さらなる安全性が求められる。本研究では、保守性、堅牢性に優れたスイッチトリラクタンスモータによってエアモビの実現を目指す。軽量な材料を使用しつつ、より大トルク化するモータ構造およびシステムを設計し、得られた設計指針を用いて、実機検証を行う。
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研究実績の概要 |
エアモビリティ(以下エアモビ)が昨今注目されており、これの実現においてモータは重要な技術要素である。エアモビ用モータにおいて重要な指標が出力密度である。出力密度の向上には重量の軽減および出力の向上の2つのアプローチがある。重量の軽減に関しては軽量な材料を用いること、多極化等のアプローチが挙げられる。出力の向上においては、トルクの向上および回転速度の増大が挙げられる。トルクはモータの体格に依存することから、出力密度向上の観点から、回転速度の増大が望ましい。本研究では、高速で動作可能なSRモータに着目し、アルミコイルを使用することでさらなる軽量化を検討している。 また一般的にモータは機械式ギヤと併せて使用される。しかしながら、機械式ギヤは機械的接触を有するため高速での動作が難しい。そこで機械的接触を有せず動作可能な磁束変調型磁気ギヤに着目し、高速化の検討を行った。 磁束変調型磁気ギヤの高速化において重要となることが損失の抑制である。磁気ギヤは鉄心と永久磁石で構成される。また磁気ギヤは同期機として動作するため、負荷角によってトルクが変化する。そこで、高速動作可能な磁気ギヤを設計したのち、損失のトルクへの依存性について検証を行った。実験の結果、トルクに対して磁石渦電流損および鉄損はほぼ一定であることがわかった。これが普遍的に成立するのか検証するため、磁石極対数の値を変化させ検討を行った。その結果、内側磁石極対数が小さく、外側磁石極対数が大きいほど鉄損の変化が小さいことがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
高速SRモータの使用において必要不可欠な高速で動作可能な磁束変調型磁気ギヤの開発に取り組んだ。磁束変調型磁気ギヤの種々のパラメータについて最適化を行った結果、高出力密度な磁気ギヤの開発を行うことができ、実機検証においても有用性が明らかとなった。それに加えて、磁気ギヤのトルク対損失特性も明らかになったことが上記の区分に値する理由である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、磁気ギヤの磁石渦電流損の低減について検討し、さらなる高効率化をはかる。また今回得られた知見を活用して、エアモビリティに搭載できるクラスの磁気ギヤの開発を行う。
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