研究課題/領域番号 |
23KJ0569
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
陳 昊天 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2023-04-25 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2024年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2023年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ニューラルネットワーク / 無線通信 / パワーアンプ |
研究開始時の研究の概要 |
1.To construct the physical reservoir and experimentally show that it can perform reservoir-type computations. 3.To employ the constructed physical reservoir for symbol detections of wireless fading channels and speech recognizations. 2.To write the papers and submit to journals and international conferences.
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研究実績の概要 |
研究内容(一)本研究では、四元数ニューラルネットワーク(QNNs)を用いて無線偏波シフトキーイング(PolSK)通信におけるシンボル検出を提案する。QNNは、実数値ニューラルネットワーク(RVNNs)より三次元特徴を処理することに適している。既存の人工知能通信研究は、主に複素平面内のデジタル変調に基づくRVNNベースのシンボル検出に焦点を当てている。しかし、PolSKは情報シンボルは偏波状態として表されている(ポアンカレ球面にマッピングされる)。四元数代数系の回転不変性により、3DデータであるPolSKシンボルの三つの要素間の内部関係を保持し統一的な表現で処理することができる。したがって、QNNは受信されたシンボルのポアンカレ球面上の分布を学習し、RVNNよりも効率的に送信されたシンボルを検出する一貫性が高いと予想されでいる。私たちは、QNNの処理がPolSK通信の実用化をもたらすと結論づける。この研究成果は国際学会で発表して、国際学術論文誌に掲載されている。 研究内容(二)本研究では、リザバーコンピューティング(RC)を用いて、パワーアンプ(PA)の非線形歪補償システムを提案する。実数値ニューラルネットワーク(RVNN)モデルは、PAのデジタル歪補償(DPD)を実行するために広く使用されてきた。しかし、複雑な入力信号の下でPAの特性をモデリングするには、大規模なニューラルネットワークが必要であり、高い計算コストが発生する。RCは、再帰型ニューラルネットワーク(RNN)タイプであり、再帰部分での学習が不要である。この特性により、RCはPAの物理特性をモデリングしながら、RNNのトレーニングの複雑さを抑制することができる。広帯域信号の増幅実験の結果によって、提案されたRCモデルが既存のモデルよりも優れたPA線形化性能を示している。この研究成果は国際学術論文誌へ投稿されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
四元数ニューラルネットワークにおいて偏波変調信号の符号推定の研究は順調に完成できた。そして、国際会議で発表して、国際学術論文誌の査読も早めに取ったので、順調に計画に沿って進んでいる。また、リザバーコンピューティングは予想以上の性能を持つ。提案したリザバーコンピューティングはパワーアンプの非線形歪み補償に対して優れていたパフォーマンスがある。実験も順調に完成したので、予定通りの進捗ができている。この研究成果は国際学術論文誌へ投稿されている。また、国際学会で発表する予定がある。来年に、今年のパワーアンプの補償に関する研究結果を基づいて、複数のユーザ信号を一つのアンプで増幅する場合に対して、非線形性歪みの補償の研究を行う予定がある。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究は、2チャンネルの信号発生器を用いて、偏波変調の無線通信実験と複数ユーザーの信号に対するアンプの非線形歪み補償の研究を中心として進める。2023年に偏波変調の無線通信シミュレーションを完成した。しかし、その実験は2チャンネル信号発生器を持たないので、2024に行う予定になった。また、近年のマルチユーザー通信環境に対して、複数ユーザーの信号のアンプの非線形歪み補償は重要のタスクになっている。そのため、今後はより有効な偏波通信コーティング方式と符号推定手法を研究し、リアルの実験で検証する。また、広帯域かつ複数ユーザの信号に対して、より優れる非線形歪み補償方式を提案して、実験で検証する予定である。
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