研究課題/領域番号 |
23KJ1037
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
高守 幸男 山梨大学, 医工農学総合教育部, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2023-04-25 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2024年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2023年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | アミノアシルtRNA合成酵素(aaRS) / Nアルキルペプチド / 遺伝暗号拡張技術 / PUREシステム / in vitro virus / mRNAディスプレイ / SELEX / Directed evolution |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝暗号拡張技術(genetic code expansion)と、微生物由来の再構成型のin vitro転写・翻訳共役システム(Polypeptide-synthesis Using Recombinant Elememts system、PUREシステム)などを用いて、微生物由来の改変アミノアシルtRNA合成酵素(aaRS)群を用いたNアルキルペプチド翻訳遺伝暗号の構築を目指す。
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研究実績の概要 |
アミノアシルtRNA合成酵素(aminoacyl-tRNA synthetase、aaRS)群を用いたNアルキルペプチド翻訳遺伝暗号の構築を目指して、アミノアシルtRNA合成酵素によるNアルキルアミノアシルtRNA調製ならびにNアルキルペプチド翻訳の活性評価を試みた。具体的には、大腸菌由来の再構成型のin vitro転写・翻訳共役システム(Protein synthesis Using Recombinant Elements system、PUREシステム)と遺伝暗号拡張技術(genetic code expansion)を用いて、アミノアシルtRNA合成酵素によるNアルキルアミノアシルtRNA調製ならびにNアルキルペプチド翻訳の活性をMALDI-TOF質量分析で評価した。その結果、20種類の内13種類のアミノアシルtRNA合成酵素についてNアルキルアミノアシルtRNA調製ならびにNアルキルペプチド翻訳を検出することに成功した。更に、20種類の内の残り7種類のアミノアシルtRNA合成酵素を用いたNアルキルペプチド翻訳遺伝暗号の構築についても、Nアルキルペプチド翻訳の活性を検出できなかった原因となる生体分子の候補を同定した。また、in vitro virus(mRNAディスプレイ)法と組み合わせて調製した数兆種類のDNAコード化ライブラリー(DEL)からの分子進化工学的スクリーニング(Systematic Evolution of Ligands by EXponential enrichment、SELEX)を行い、NGS解析を行なった結果、がんに関わる創薬標的タンパク質に対する完全新規の環状Nアルキルペプチドを複数同定することにも成功した。本研究成果は、日本薬学会第144年会で成果発表を行なっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
大腸菌由来の再構成型のin vitro転写・翻訳共役システム(Protein synthesis Using Recombinant Elements system, PUREシステム)と遺伝暗号拡張技術(genetic code expansion)を用いて、アミノアシルtRNA合成酵素によるNアルキルアミノアシルtRNA調製・Nアルキルペプチド翻訳の活性をMALDI-TOF質量分析で評価した結果、20種類の内13種類のアミノアシルtRNA合成酵素についてNアルキルアミノアシルtRNA調製・Nアルキルペプチド翻訳を検出することに成功し、更に、in vitro virus (mRNAディスプレイ)法と組み合わせて調製した数兆種類のライブラリーからの分子進化工学的スクリーニング(SELEX)法により新規環状Nアルキルペプチドを同定することにも成功したため。そして、本研究成果を、日本薬学会第144年会で成果発表を行なったため。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに、アミノアシルtRNA合成酵素群を用いたNアルキルペプチド翻訳遺伝暗号の構築を目指して、大腸菌由来の再構成型のin vitro転写・翻訳共役システム(Protein synthesis Using Recombinant Elements system, PUREシステム)と遺伝暗号拡張技術(genetic code expansion)を用いて、アミノアシルtRNA合成酵素によるNアルキルアミノアシルtRNA調製・Nアルキルペプチド翻訳の活性をMALDI-TOF質量分析で評価した結果、20種類の内13種類のアミノアシルtRNA合成酵素についてNアルキルアミノアシルtRNA調製・Nアルキルペプチド翻訳を検出することに成功した。更に、in vitro virus(mRNAディスプレイ)法と組み合わせて調製した数兆種類のライブラリーからの分子進化工学的スクリーニング(SELEX)法により新規環状Nアルキルペプチドを同定することにも成功した。そこで今後は、改変アミノアシルtRNA合成酵素群を用いたNアルキルペプチド翻訳遺伝暗号の構築を目指していく予定である。
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