環境と調和した持続可能な社会の実現や、自動車などの機械システムのエネルギー効率向上のため、潤滑油の低粘度化が求められている。しかし、低粘度油を使用すると、摺動面が直接接触するため、摩擦が大きくなる。潤滑油に含まれる高分子添加剤は、摺動面に吸着することで、摺動面の直接接触による摩擦を低減することができる。本研究では、添加剤、潤滑剤、摺動面間の分子間相互作用を定量化し、分子間相互作用から分子状態を推定することができる。これにより、分子構造から潤滑性能の予測が可能となり、ボトムアップ型の添加剤分子設計理論の確立を目指す。
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