研究課題/領域番号 |
23KJ1127
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分60050:ソフトウェア関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
井上 裕介 名古屋大学, 情報学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2025年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2024年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2023年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 正則言語 / 文脈自由言語 / 構文モノイド |
研究開始時の研究の概要 |
有限オートマトンや文脈自由文法(CFG)などの代表的な計算モデルについて、それらの周期性や表現能力を、構文的モノイドや形式冪級数などの数学的手法を用いて明らかにする。 さらに重み付きオートマトンや重み付きCFGなどの重み付きモデルにも注目する。計算モデルにおける重みは、半環とよばれる代数構造をもとに定義されるため、先述の手法で得られる性質との深い関連が予想される。 また得られた性質を用いて、各種計算モデルの学習アルゴリズムや説明的AIへの応用を試みる。
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研究実績の概要 |
説明的AIへの応用が期待される有限オートマトン、文脈自由文法、およびそれらの重み付き拡張モデルについて、表現能力や周期性、代数的性質の調査を行った。今年度前半には、主にParikhの定理の拡張可能性についての研究を行った。Parikhの定理は文脈自由言語の線形的な周期性を保証する定理であり、文脈自由文法の解析を単純化するという応用を持つ。通常、Parikhの定理はParikh同値関係と呼ばれる語上の同値関係を用いて説明されるが、その同値関係を一般化することで、Parikhの定理をより汎用性の高い主張に拡張した。この成果について、オートマトン理論の国際会議であるCIAA(International Conference on Implementation and Application of Automata)にて発表を行った。 今年度後半には、Parikhの定理で述べられるような言語の周期性が、どのように代数的構造として表現されるのかを明らかにした。具体的には、特定の周期を持つ正則言語の構文モノイドが、その周期を直接的に表現するような巡回群によって半直積の形に分解されることを示した。さらに、機械学習と深く関係するマルコフ連鎖の理論への応用や、半群論における古典的な結果であるKrohn-Rhodes分解定理との関係性についても調査した。この成果については、現在オートマトン理論の国際会議に論文を投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究の主な目的は、説明的AIヘの応用が見込まれる種々の計算モデルについて、その周期性や表現能力を明らかにすることであった。 本年度の研究では、有限オートマトンや文脈自由文法などの形式言語理論における基本的な計算モデルについて、それらの周期性や表現能力を、代数的アプローチを中心に様々な視点から解明できた。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、正則言語や文脈自由言語の周期性や代数的性質の解明に取り組むほか、これまで得られた知見を隠れマルコフモデル等の機械学習モデルに適用することで、説明的AIへの応用方法について検討を行う。
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