研究課題/領域番号 |
23KJ1158
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加用 大地 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 魚類生殖生理 |
研究開始時の研究の概要 |
魚類では、体長や体重、脂質含量(脂の乗り)は商品価値に直結する極めて重要な形質である。本研究では、多くの魚種においてこれらの形質に性差が存在することを切り口として、魚類の体長・体重・脂質含量を制御する新規の生理機構を明らかにすることを目的とする。 種間で体成長の性差パターンの異なる2種のメダカ近縁種をモデルとして用い、成長パターンの種間差を生み出す分子機構の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、魚類の体長・体重・脂質含量を制御する生理機構を明らかにすることを目的とする。そのために、これらの形質に性差が存在していることを切り口とし、種間で体成長の性差が異なる2種を対象に、体成長に必要な制御のどこが共通し、どこが異なっているのかについて明らかにする。メダカ近縁種には、オス優位の体成長を示す種とメス優位の体成長を示す種(ミナミメダカ)が存在する。これらの種で観察される体成長の性差パターンの種間差を生み出す分子機構の解明を目指す。R5年度はオス優位の体サイズの性差を示すことが文献として報告されているメダカ近縁種のうち2種(セレベスメダカ、ウォウォラエメダカ)について、研究室における飼育環境(同一の密度・栄養状態)下でこれらの報告の再現性を確認し、より顕著な体サイズの雌雄差を示すウォウォラエメダカをオス優位の体サイズを示す種の実験解析モデルとして用いることとした。続いて、性ステロイドホルモンが、体成長の性差を生み出す鍵となる代謝経路および生理機構の探索を行った。性ステロイドホルモンは全身に作用し、エネルギーの同化・異化反応に大きな影響を与える他、成長ホルモン系・摂食調節の遺伝子発現制御に関わることが知られている。性ステロイドホルモンがこれらの機構のどれに強く作用し体成長の性的二型が形成されるかについて、ウォウォラエメダカの体組織のトランスクリプトーム解析及び遺伝子改変メダカの作製に取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度では、オス優位の体サイズの性差を示すことが文献として報告されているメダカ近縁種のうち2種(セレベスメダカ、ウォウォラエメダカ)について、研究室における飼育環境(同一の密度・栄養状態)下でこれらの報告の再現性を確認し、より顕著な体サイズの雌雄差を示すウォウォラエメダカをオス優位の体サイズを示す種の実験解析モデルとして用いることにした。続いて、ウォウォラエメダカの栄養代謝パターンを雌雄間で比較することを目的として、Lasy-Seq法によるトランスクリプトーム解析を行った。同一ロットのウォウォラエメダカ雌雄8個体について、脳・肝臓・筋肉中からRNAを抽出し、解析外注の体制を構築し、現在データの解析を行っている。雌雄間のDifferentially Expressed Genes(DEG)を比較した結果、ウォウォラエメダカの肝臓において代謝に関わる遺伝子発現に変動が起きていることを見出している。また、先行研究より同定した体サイズの性差形成を促す重要遺伝子について、ウォウォラエメダカにおいて遺伝子破壊実験にも着手した。現在、想定したゲノム領域に変異導入を確認済みである。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、その他の体成長に重要と考えられる因子(成長ホルモン系など)について、ウォウォラエメダカにおける性差を解析する予定である。また、作出途中の遺伝子ノックアウトメダカの系統化および表現型の解析を並行する予定である。
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