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単一細胞発火により駆動する超微小レーザーの開発と電気生理学解析への応用

研究課題

研究課題/領域番号 23KJ2181
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分基金
応募区分国内
審査区分 小区分28050:ナノマイクロシステム関連
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

川崎 大輝  国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2023-04-25 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードプラズモニクス / バイオセンサ
研究開始時の研究の概要

本研究では、金属ナノ構造に組み込まれた単一細胞の発火で駆動する超微小レーザーの開発で、高輝度・高効率な電気-光変換器を実現し、高感度・高信号対ノイズ比で神経細胞の電気生理学的活動を光信号に変換・記録・操作する。さらに「細胞電気信号の高時空間分解光マッピング装置」と「細胞間遠距離光通信システム」 を構築し、全光システムでの電気生理学解析法を創生する。本研究の完成は、細胞活動・生化学的現象を光信号として能動的に操作する新規技術創生に繋がり、生命科学研究の開拓への貢献が期待される。

研究実績の概要

今年度はマイクロレーザーのためのプラズモニック結晶構造の設計・作製・基礎評価の実施を目的とした.はじめに,785 nm 近傍に狭い線幅(< 5 nm)と高い電場増強度(>10^4)を併せ持つ共振モードを有するプラズモニック結晶構造の設計を,有限差分時間領域計算に基づく数値計算シミュレーションによって実施した.従来の,金ナノドットを周期配列した構造では所望の増強度が得られないために,本研究では,金属-誘電体-金属(Metal-Insulator-Metal: MIM)のナノドットを周期配列したMIM結晶を検討した.シミュレーション結果から,MIM結晶は最小で約5 nmの線幅, 最大で5×10^3の電場増強度を持つ共振モードを実現できることを明らかにした.数値シミュレーションと並行して,MIM結晶構造の作製実現性を検討するため,微細加工技術を利用した実験的作製法を検討した.実験的に作製した構造は,計算モデルを完全には再現できず,単一のナノ構造がテーパー形状を帯びてしまうことがわかった.そこで改めて,作製可能な構造の数値計算を実施したところ,線幅が増加してしまい,所望の数値を得るのは困難だと判断した.所望の数値の本来の目的は,生理環境下での細胞の計測ノイズの低減である.そこで,生理環境下での測定ノイズの低減が見込め,高い感度が得られる,より長波長の近赤外波長帯で動作するプラズモニック構造の検討を実施した.ドットの構造を円形から楕円形に変形し,その配置を調節することで,700 ~ 2000 nm の波長帯で線幅と増強度をある程度自在に調整できる単一モードを持つ構造体が得られることを数値シミュレーションから明らかにした.また,実験的作製試験から,計算モデルをよく再現できることを確認した.本構造体の動作波長やモード線幅を最適化し,細胞計測の基礎的評価を実施する予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究では,金属-誘電体-金属(Metal-Insulator-Metal: MIM)のナノドットを周期配列したMIM結晶を検討し,数値シミュレーションから最小で約5 nmの線幅, 最大で5×10^3の電場増強度を持つ共振モードを実現できることを明らかにした.そこでMIM結晶構造の作製実現性を検討するため,微細加工技術を利用した実験的作製法を検討したが,実験的に作製した構造は,計算モデルを完全には再現できず,単一のナノ構造がテーパー形状を帯びてしまうことがわかった.そこで改めて,作製可能な構造の数値計算を実施したところ,線幅が増加してしまい,所望の数値を得るのは困難だと判断した.これにより,構造設計を変更し,新規の構造体をベースにした研究計画を再度考案した.以上の理由により,当初の計画に比べ,遅れている.

今後の研究の推進方策

本研究で作製するナノ構造体設計の目的は,生理環境下での細胞の計測ノイズの低減である.そこで,生理環境下での測定ノイズの低減が見込め,高い感度が得られる,より長波長の近赤外波長帯で動作するプラズモニック構造の検討を実施した.ドットの構造を円形から楕円形に変形し,その配置を調節することで,700 ~ 2000 nm の波長帯で線幅と増強度をある程度自在に調整できる単一モードを持つ構造体が得られることを数値シミュレーションから明らかにした.また,実験的作製試験から,計算モデルをよく再現できることを確認した.本構造体の動作波長やモード線幅を最適化し,細胞計測の基礎的評価を実施する予定である.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-26   更新日: 2024-12-25  

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