研究課題/領域番号 |
23KK0015
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(海外連携研究)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小坂 康之 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授 (70444487)
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研究分担者 |
樋口 浩和 京都大学, 農学研究科, 教授 (50303871)
林 武司 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (60431805)
飯泉 佳子 日本大学, 文理学部, 准教授 (00414996)
友尻 大幹 総合地球環境学研究所, 研究部, 研究員 (60887412)
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研究期間 (年度) |
2023-09-08 – 2029-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
20,540千円 (直接経費: 15,800千円、間接経費: 4,740千円)
2028年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2027年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | フードシステム / 農業生態 / 地形・水文環境 / 食文化 / 食料安全保障 / ベトナム |
研究開始時の研究の概要 |
20世紀前半に世界最大のコメ輸出地域の1つになったべトナムのメコンデルタでは、20世紀半ばの戦争や政治的混乱のため水田稲作が一時停滞したのち、1990年代以降の経済発展と流通システムの発達により、農水産業が大きく変容しつつある。小農による生産比率が大きいメコンデルタでは、近年顕著である塩水遡上が農水産業に与える影響も大きい。そこで本研究は、京都大学とベトナムのカントー大学とで共同研究を行い、1)小農の生産様式(農業生態)、2)地形・水文環境との相関性、3)加工・流通・販売システムとの相互作用、4)現地の食文化や嗜好性の変化を検証し、ローカルかつグローバルな食料安全保障の在り方を考察する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、世界的な農林水産業再編の潮流が縮図のように現れるベトナム南部メコンデルタにおいて、小農の生産様式が自然環境や流通システムとの相互作用によってどのように形成・再編されているかを明らかにし、ローカルかつグローバルな食料安全保障のあり方を考察することである。 研究代表者らは、本課題の採択通知を受けた直後の2023年9月末に、別経費でベトナム・メコンデルタを訪問し、カントー大学の共同研究者らと今後の方針を協議するとともに、Hau Giang省、Dong Thap省、Soc Trang省において、小農の生産様式に与える自然環境と流通システムの影響について現地調査を行った。翌10月にプロジェクトを開始してから、研究分担者を中心に、JAXAが無料公開するデジタルデータを用いて、メコンデルタの過去30年の土地利用・土地被覆の変化を分析し、デジタル標高モデルAW3Dの購入区域の検討を行った。また研究分担者らは、2023年9月に別経費でメコンデルタに渡航し、水稲栽培における温室効果ガス排出削減や、魚類の生態と利用に関する現地調査を行った。また研究代表者は2024年1月に、比較調査地であるラオスから、ラオス国立大学森林科学部の共同研究者を京都大学に招へいし、今後の共同研究と学術交流について協議した。さらに「東南アジアの自然と農業研究会」と共催のかたちで、メコンデルタのエビ養殖と環境認証制度に関する研究会を開催し、多様なバックグラウンドをもつ約20人の参加者と討論を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度には、本課題の採択通知を受けた直後に、重点調査地であるベトナム・メコンデルタにおいて、カントー大学理学部の共同研究者らと今後の方針を協議するとともに、現地調査を実施した。また比較調査地であるラオスのラオス国立大学森林科学部から共同研究者を京都大学に招へいし、今後の方針を協議した。さらにJAXAが無料公開する高解像度土地利用土地被覆図を用いてメコンデルタにおける調査地周辺を分析し、デジタル標高モデルAW3Dの購入区域を検討した。研究分担者らはメコンデルタの水田稲作や、魚類の生態と利用に関する現地調査を行った。またメコンデルタのエビ養殖と環境認証制度に関する研究会を開催し、小農によるエビ生産の動態や、グローバルな環境制度の地域での運用実態と、自然環境や流通システムとの関係について討論を行った。このような活動内容から、進捗状況はおおむね順調と判断される。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者と研究分担者は、カントー大学の共同研究者と協力して、メコンデルタにおける定点調査地を複数定め、農業生態、地形・水文環境、流通システム、食文化に関する現地調査を行う。またこれまでに現地調査で得られた質的情報と、JAXAが無料公開する高解像度土地利用土地被覆図や、デジタル標高モデルAW3Dとを照合して、急速に変容する小農の生産様式とその背景を分析する。2024年8月には、カントー大学の共同研究者を日本に招聘し、国際ワークショップを開催するとともに、今後の共同研究の進め方について協議する。さらに比較調査地であるラオスにおいて、ラオス国立大学森林科学部の共同研究者とともに、小農の生産様式に与える自然環境と流通システムの影響に関する現地調査を行う。
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