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子どもと自然の新しい関係のための教育理論とアプローチの構築:気候変動の時代の保育

研究課題

研究課題/領域番号 23KK0042
研究種目

国際共同研究加速基金(海外連携研究)

配分区分基金
審査区分 中区分9:教育学およびその関連分野
研究機関東京大学

研究代表者

浅井 幸子  東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (30361596)

研究分担者 松尾 杏菜  お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 特別研究員 (00986185)
野澤 祥子  東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 准教授 (10749302)
小玉 亮子  お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (50221958)
中村 絵里  千葉大学, 未来医療教育研究機構, 特任助教 (70844398)
椨 瑞希子  聖徳大学, 教職研究科, 名誉教授 (30269360)
研究期間 (年度) 2023-09-08 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
20,930千円 (直接経費: 16,100千円、間接経費: 4,830千円)
2026年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2025年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2024年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードレッジョ・インスピレーション / コモン・ワールディング / 幼児教育 / 気候変動 / ポストヒューマニズム / アフェクト / 情動 / 共通世界 / ポスト人間中心主義
研究開始時の研究の概要

本研究は、保育・幼児教育において人間と自然の新たな関わりを拓くための教育理論と教育アプローチを構築することを目指す。そのために、日本の探究プロジェクトに取り組む保育を基盤として、子どもと自然の関わりを実践的に切り拓いてきたスウェーデンのレッジョ・インスパイアの幼児教育と、ポスト人間中心主義とフェミニズムの思想を基盤とするカナダのコモンワールズ教育学の交渉を試みる。その交渉を通して、理論とアプローチの構築を試みるとともに、気候変動の時代の幼児教育を探究する国際的なネットワークをつくる。

研究実績の概要

チーム全体で以下の研究活動を行った(1)9月23日から27日まで、日本とカナダの共同研究チームがスウェーデンを訪問し、スウェーデンチームと共に国際セミナー、就学前学校や自治体のアトリエの訪問調査等を行った。国際セミナーは「気候変動の時代の幼児教育」をテーマとして、スウェーデンチームから報告を行い、カナダチームと日本チームがコメントを行った。オンライン配信では約300名の参加を得た。(2)ポストヒューマニズムの幼児教育思想について理論的実践的な探究を行い、報告や論文執筆を行った。(3)月例研究会で日本の実践の検討等を行った。
スウェーデン調査の担当チームは、以下の研究活動を行った。(1)レッジョ・インスピレーションの具体的な展開において重要な役割を果たした「ストックホルム・プロジェクト」や、ポストモダンに基づく教育学の構想の一助となった「BASUN プロジェクト」に関する資料、レッジョ・インスティテュートが刊行する雑誌(Modern Barndom)を収集し、分析を行なっている。(2)レッジョ・エミリアの幼児教育およびスウェーデンのレッジョ・インスパイアの幼児教育を参照して書かれた『幼児教育における倫理と政治』の翻訳出版を準備している。
カナダ調査の担当チームは、以下の研究活動を行った。(1)オンタリオ州における就学前教育のシステム等について、先行研究を整理した。また、カナダの先住民(ファースト・ネーション、メイティ、イヌイット)の子どもたちの教育に関して、歴史的背景を辿り、カナダ統計局のデータを基に現在のカナダ全土の先住民分布や教育・雇用状況を調査し、ファースト・ネイションの人口が最も多い州であるオンタリオ州での調査計画のための資料を収集した。(2)オンタリオの水俣病とファースト・ネーションの関係に着目し、水俣などにおいて関係資料を収集した。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

理論的な探究、国際シンポジウムの実施、スウェーデン調査の実施、カナダ調査の準備等、すべて予定どおり順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今後は2025年にカナダ、2026年に日本で共同研究とオンラインシンポジウムを開催する。あわせて文献による理論研究や歴史研究、および保育現場における実践研究をすすめる。
2025年度は、9月にカナダのカムループス、ビクトリア、オンタリオを訪問し、カナダのコモンワールディングの哲学によって進められている環境教育の実践について視察と検討を行う。またその実践を、それぞれの国の視点から検討するセッションを行う。シンポジウムは、コモンワールディングの理論的実践的な可能性の探究をテーマとする予定である。
スウェーデン調査担当チームは、スウェーデンのレッジョ・インスピレーションの理論と実践から、ポストヒューマニズムの保育理論が生成したプロセスを歴史的に明らかにすることを目指す。
カナダ調査担当チームは、フェミニズムの教育学と脱植民地主義の教育学の理論的・実践的な可能性を探究する。オンタリオの調査では、インタビューや観察を通して、ファースト・ネーションの幼児教育の実践的な研究を行う。またカムループスとビクトリアでは、就学前学校を訪問し、コモンワールディングの実践の探究を行うとともに、ペダゴジストの仕事と養成について聞き取り調査を行う予定である。
2026年には日本の保育学会にあわせてオンラインシンポジウムを開催する。日本の幼児教育においても、子どもと自然との関わりに対する関心が高まっており、それをどのような理論的な枠組みで探究するかを検討する必要があると考えている。あわせて、国際学会での報告を予定している。

報告書

(2件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (39件)

すべて 2025 2024 2023 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (15件) (うち招待講演 6件) 図書 (6件) 備考 (3件) 学会・シンポジウム開催 (4件)

  • [国際共同研究] Stockholm University(スウェーデン)

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [国際共同研究] Western University(カナダ)

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Factors that Facilitate Parental Involvement in Family-based Learning: Cases of Nomadic Families in Rural Mongolia2025

    • 著者名/発表者名
      Eri NAKAMURA
    • 雑誌名

      Journal of International Development Studies

      巻: 33 ページ: 00-00

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 公教育の議論のイノベーションーレッジョ・エミリア市における公共財・共通財としての教育2025

    • 著者名/発表者名
      浅井幸子
    • 雑誌名

      野間教育研究所紀要

      巻: 65 ページ: 207-204

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 公開シンポジウム「子ども政策の総合化を考えるⅢ:保育・幼児教育の公共性」2024

    • 著者名/発表者名
      ASAI Sachiko、MURAKAMI Yusuke、KODAMA Ryoko、NAGATA Yoshiyuki
    • 雑誌名

      学術の動向

      巻: 29 号: 1 ページ: 1_101-1_103

    • DOI

      10.5363/tits.29.1_101

    • ISSN
      1342-3363, 1884-7080
    • 年月日
      2024-01-01
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 政治的実践としての幼児教育 1960 年代のレッジョ・エミリア市立乳児保育所・幼児学校に焦点を当てて2024

    • 著者名/発表者名
      小玉亮子・藤谷未央
    • 雑誌名

      お茶の水女子大学子ども学研究紀要

      巻: 12 ページ: 11-21

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 幼小中高でつながる探究-レッジョエミリア市立幼児学校の思想から-2024

    • 著者名/発表者名
      小玉亮子
    • 雑誌名

      高校生活指導

      巻: 217 ページ: 46-53

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 水俣地区の教師における公害教育の再編過程2024

    • 著者名/発表者名
      佐野 良介
    • 雑誌名

      教育学研究

      巻: 91 号: 3 ページ: 343-355

    • DOI

      10.11555/kyoiku.91.3_343

    • ISSN
      0387-3161, 2187-5278
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 子どもの権利条約の現代史:レッジョ・エミリアを参照して2024

    • 著者名/発表者名
      浅井幸子
    • 雑誌名

      幼児教育史研究

      巻: 19 号: 0 ページ: 23-35

    • DOI

      10.20658/youjikyoikushi.19.0_23

    • ISSN
      1881-5049, 2432-1877
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 教育における<主体>を超えて2024

    • 著者名/発表者名
      小玉亮子
    • 雑誌名

      お茶の水女子大学附属小学校『児童教育』

      巻: 34 ページ: 13-16

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] グニラ・ダールベリ/ピーター・モス/アラン・ペンス著、浅井幸子監訳『「保育の質」を超えて:「評価」のオルタナティブを探る』2023

    • 著者名/発表者名
      小玉 亮子
    • 雑誌名

      幼児教育史研究

      巻: 18 号: 0 ページ: 84-87

    • DOI

      10.20658/youjikyoikushi.18.0_84

    • ISSN
      1881-5049, 2432-1877
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 公害に根ざした環境教育ー水俣病の教訓をどのように受け継ぐかー2025

    • 著者名/発表者名
      佐野良介
    • 学会等名
      熊本県教職員組合 冬の実践講座
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 0歳クラスの子どもたちの探究:子どもたちと光と水との「出会い」2024

    • 著者名/発表者名
      野澤祥子・山岸日登美・浅井幸子
    • 学会等名
      日本赤ちゃん学会第24回学術集会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] スウェーデンの幼児教育における哲学的伝統とレッジョ・インスピレーション2024

    • 著者名/発表者名
      松尾杏菜
    • 学会等名
      日本保育学会第77回大会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 現在において水俣病をどのように教える必要があるのか―水俣現地での水俣病教育実践史から考える―2024

    • 著者名/発表者名
      佐野良介
    • 学会等名
      日本教職員組合熊本県教育研究集会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 対話型マップ記録による省察2024

    • 著者名/発表者名
      灰谷知子・小玉亮子・髙橋陽子・杉浦真紀子
    • 学会等名
      日本保育学会第77回大会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] The Expanding Connections through Children's Language: From the Practice of Interactive Record with Map2024

    • 著者名/発表者名
      KODAMA Ryoko, SATO Hiroko, HAITANI Tomoko, SASAKI Asami
    • 学会等名
      PECERA Annual Conference
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 20世紀前半のドイツの幼児教育における連続と断絶2024

    • 著者名/発表者名
      小玉亮子
    • 学会等名
      教育史学会第68回大会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 幼児とともにつくるサステナビリティ2024

    • 著者名/発表者名
      浅井幸子
    • 学会等名
      滋賀大学教育学部附属幼稚園公開研究会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 子どもの声と未来の保育・教育2024

    • 著者名/発表者名
      浅井幸子
    • 学会等名
      滋賀大学教育学部附属幼稚園保育トーク広場
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 子どもたちとともに世界を探究する2024

    • 著者名/発表者名
      浅井幸子
    • 学会等名
      白梅学園大学附属幼稚園公開保育研究会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] ランキングから見えること、見えないこと2024

    • 著者名/発表者名
      小玉亮子
    • 学会等名
      GEAHSS
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 気候変動の時代の幼児教育ーコモン・ワールディングの教育学を中心にー2023

    • 著者名/発表者名
      浅井幸子
    • 学会等名
      日本教育学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 情動の共同的な理解に向けて―3歳児の小グループ探究の検討―2023

    • 著者名/発表者名
      浅井幸子・野澤祥子
    • 学会等名
      日本乳幼児教育学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 子どもの権利条約の現代史ーレッジョ・エミリアを参照してー2023

    • 著者名/発表者名
      浅井幸子
    • 学会等名
      幼児教育史学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 幼児教育と公共性―レッジョ・エミリア 市立幼児学校の思想と実践から―2023

    • 著者名/発表者名
      小玉亮子
    • 学会等名
      日本学術会議心理学・教育学委員会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [図書] 子どもをあらわすということ2025

    • 著者名/発表者名
      青山 誠、三谷 大紀、川田 学、汐見 稔幸、浅井 幸子ほか
    • 総ページ数
      272
    • 出版者
      北大路書房
    • ISBN
      9784762832819
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [図書] 子どもの声からはじまる 保育アセスメント2024

    • 著者名/発表者名
      松井 剛太、松本 博雄、浅井 幸子、中西 さやか、大野 歩、水津 幸恵、片岡 今日子、古賀 琢也、濱田 祥子、佐藤 智恵
    • 総ページ数
      228
    • 出版者
      北大路書房
    • ISBN
      9784762832574
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [図書] 遊び・学びを深める日本のプロジェクト保育 : 協働探究への誘い2024

    • 著者名/発表者名
      秋田 喜代美、松本 理寿輝、野澤 祥子、浅井 幸子ほか
    • 総ページ数
      184
    • 出版者
      中央法規出版
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [図書] 新しい時代の教職入門2024

    • 著者名/発表者名
      秋田喜代美・佐藤学編著・浅井幸子ほか著
    • 総ページ数
      300
    • 出版者
      有斐閣
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] ジェンダー事典2024

    • 著者名/発表者名
      松本悠子編集委員長、伊藤公雄・小玉亮子・三成美保編集幹事
    • 総ページ数
      800
    • 出版者
      丸善出版
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] アトリエからはじまる「探究」: 日本におけるレッジョ・インスパイアの乳幼児教育2023

    • 著者名/発表者名
      東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター・浅井幸子・津田純佳
    • 総ページ数
      153
    • 出版者
      中央法規出版
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] 気候変動の時代の幼児教育 潜勢力の関係性のフィールドとしての主観性と学び

    • URL

      https://www.cedep.p.u-tokyo.ac.jp/eventlisting/symposium/20240924seminar/

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [備考] 世界の幼児教育は、今: Part2 タイと日本における0-3歳の課題を考える

    • URL

      https://www.ocha.ac.jp/event/d015455.html

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [備考] 国際セミナー「幼児教育におけるコモン・ワールディングの教育学」

    • URL

      https://www.cedep.p.u-tokyo.ac.jp/eventlisting/symposium/20240309seminar/

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会・シンポジウム開催] 子どもたちと自然科学2024

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会・シンポジウム開催] 世界の幼児教育は、今: Part2 タイと日本における0-3歳の課題を考える2024

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会・シンポジウム開催] 気候変動の時代の幼児教育 潜勢力の関係性のフィールドとしての主観性と学び2024

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会・シンポジウム開催] 国際セミナー・幼児教育におけるコモン・ワールディングの教育学2024

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-09-12   更新日: 2025-12-26  

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