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移植可能な細胞生体材料マイクロアレイによるハイスループット実験システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23KK0070
研究種目

国際共同研究加速基金(海外連携研究)

配分区分基金
審査区分 中区分20:機械力学、ロボティクスおよびその関連分野
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

永井 萌土  豊橋技術科学大学, 次世代半導体・センサ科学研究所, 教授 (00580557)

研究分担者 岡本 俊哉  豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00909294)
崔 容俊  豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80868828)
研究期間 (年度) 2023-09-08 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
21,060千円 (直接経費: 16,200千円、間接経費: 4,860千円)
2025年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2024年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
キーワード光造形3Dプリンタ / 細胞生体材料マイクロアレイ / DIW / 集積ノズル / マイクロノズル / ハイスループット実験 / フルオラス溶媒 / in vivo
研究開始時の研究の概要

①移植可能な濃度勾配を持つ細胞生体材料マイクロアレイ(CBMA)の作製法の開発:作製するポンプ集積化ピペットや単一ノズルを利用する。100nLスケールの細胞と試料の活性を保ったまま,PDMSマイクロアレイへ格子状に配置する方法を構築する。
②生体外in vitro/ex vivoでのハイスループット実験システム実証:作製したCBMAを利用し,環境下で形状を保つ条件を探索する。ゲル内部に溶液が循環し,血液中で血栓が生じずに培養可能であるか確認する。
③生体内in vivoでのハイスループット実験システム実証:生体外で準備したCBMAを移植する。 生体内のCBMAを取り出し,組織切片を評価する。

研究実績の概要

生体内に移植可能な細胞生体材料マイクロアレイ(CBMA: Cell Biomaterial Microarray)を作り,ハイスループット実験システムを開発することを目的としている。代表がシンガポールへ渡航し,2024年度に本格的に現地で研究を実施するための準備を行った。シンガポール工科デザイン大学と南洋理工大学の両方を訪問した。従来のシングルノズルを活用した形成法の結果を議論し,次に設計するべきノズルや細胞生体材料マイクロアレイ(CBMA)のフォーマットを改良した。
移植可能な濃度勾配を持つCBMAの作製法を議論した。これは集積ノズルと単一ノズルを利用する場合の両方で,濃度勾配を持ったCBMAを作製するものである。ポンプ集積化ノズルは,多層流体マイクロデバイスの技術を適用して開発する。全材料をPDMSまたはフレキシブルレジンとし,設置場所で溶液が混ざり合う設計とした。ノズルには空圧駆動バルブを統合し,その開閉動作で液量を10nL単位で調整し,0~50nLで配置できるようにした。
光造形3Dプリンタでレジンモールドを作製できるように,プリンタを準備し,モデルを作製した。このモールド上に未硬化のPDMSを滴下し,剥がし取り,穴の空いたPDMS-MA(幅10mm,ピッチ0.7mm,14×14の196ウェル)を得られるようにしている。配置する材料のサイズは,直径0.5 mm,高さ1mmの穴で体積は合計で200 nL程度である。サブμLスケールの細胞と試料の活性を保ったまま,格子状にマイクロパターニングが可能である。次年度以降に形成し,十分に混合できる条件,時間を短縮する条件を探索できるように準備を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の進捗は,おおむね順調に進展していると判断できる。その理由は以下の通りである。
代表がシンガポールへ渡航し,シンガポール工科デザイン大学と南洋理工大学の両方を訪問した。これにより,2024年度に本格的に現地で研究を実施するための準備が整った。訪問では,従来のシングルノズルを活用した形成法の結果を議論し,次に設計するべきノズルや細胞生体材料マイクロアレイ(CBMA)のフォーマットの改良点を明確にした。
移植可能な濃度勾配を持つCBMAの作製法についても議論が進んだ。集積ノズルと単一ノズルの両方を利用し,濃度勾配を持ったCBMAを作製する方法を検討した。ポンプ集積化ノズルの開発では,多層流体マイクロデバイスの技術を適用し,全材料をPDMSまたはフレキシブルレジンとし,設置場所で溶液が混ざり合う設計とした。またノズルに空圧駆動バルブを統合し,10nL単位で液量を調整できるようにした。
光造形3Dプリンタを準備し,レジンモールドの作製モデルを作成した。このモールドを用いてPDMS-MAを得られるようにしており,サブμLスケールの細胞と試料の活性を保ったまま,格子状にマイクロパターニングが可能となる。次年度以降の研究に向けて,形成条件や混合条件,時間短縮の条件探索の準備も進めている。
以上のように、シンガポールでの研究実施に向けた準備が着実に進んでおり,CBMAの作製法についても具体的な検討が進んでいる。また,次年度以降の研究に向けた準備も進めていることから,本研究の進捗はおおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

代表が6ヶ月,分担1名がシンガポールに滞在する。シンガポールでノズルとPDMDS-MAを作製し,濃度勾配を持つ細胞・ゲル試料を格子状に配置してCBMAを開発する。 CBMAのin vitro評価を行う。さらに2025年度を見据えて,CBMAを生体内に移植・評価する技術を整える。PDMS-MA単体の移植評価は,日本で実施する。滞在はシンガポール工科デザイン大学を中心とし,南洋理工大学も訪問する。
集積ノズルと単一ノズルの両方を利用し,濃度勾配を持ったCBMAを作製する。ポンプ集積化ノズルの開発では,多層流体マイクロデバイスの技術を適用し,全材料をPDMSまたはフレキシブルレジンとし,設置場所で溶液が混ざり合う設計を実現する。またノズルに空圧駆動バルブを統合し,10nL単位で液量を調整を実証する。
そのためには光造形3Dプリンタからレジンモールドを出力し,このモールドを用いてPDMS-MAを得られるようにする。サブμLスケールの細胞と試料の活性を保ったまま,格子状にマイクロパターニングを示す。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 備考 (2件)

  • [国際共同研究] シンガポール工科デザイン大学/南洋理工大学(シンガポール)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Hypoxic Culture of Osteosarcoma Cells in PDMS Microfluidic Chamber and Plastic Bag2024

    • 著者名/発表者名
      Inaam Rafia、Bolontrade Marcela、Okamoto Shunya、Shibata Takayuki、Subhra Santra Tuhin、Nagai Moeto
    • 雑誌名

      電気学会論文誌E(センサ・マイクロマシン部門誌)

      巻: 144 号: 5 ページ: 94-99

    • DOI

      10.1541/ieejsmas.144.94

    • ISSN
      1341-8939, 1347-5525
    • 年月日
      2024-05-01
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Single-Cell Screening through Cell Encapsulation in Photopolymerized Gelatin Methacryloyl2024

    • 著者名/発表者名
      Panneer Selvam Venkatesh Kumar、Fukunaga Takeru、Suzuki Yuya、Okamoto Shunya、Shibata Takayuki、Santra Tuhin Subhra、Nagai Moeto
    • 雑誌名

      Micro

      巻: 4 号: 2 ページ: 295-304

    • DOI

      10.3390/micro4020018

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Image-Based Gel Encapsulation of Suspended Single Cells for Parallel Single-Cell Screening2023

    • 著者名/発表者名
      Selvam Venkatesh Kumar Panneer、Kamaludin Muhammad Luqman Arief Bin、Murtaza Ghulam、Chowdhury Rifat Hussain、Debnath Tanmay、Okamoto Shunya、Shibata Takayuki、Santra Tuhin Subhra、Nagai Moeto
    • 雑誌名

      Journal of Robotics and Mechatronics

      巻: 35 号: 5 ページ: 1177-1184

    • DOI

      10.20965/jrm.2023.p1177

    • ISSN
      0915-3942, 1883-8049
    • 年月日
      2023-10-20
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Gelatin methacrylate as a cell-encapsulating hydrogel for image-based single-cell screening2023

    • 著者名/発表者名
      Takeru Fukunaga, Shunya Okamoto, Takayuki Shibata, Tuhin S. Santra, and Moeto Nagai
    • 学会等名
      The 27th International Conference on Miniaturized Systems for Chemistry and Life Sciences (μTAS 2023)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [備考] ハイスループットマイクロ・ナノ工学研究室

    • URL

      https://hmn.me.tut.ac.jp/

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] 永井萌土 Researchmap

    • URL

      https://researchmap.jp/moeto

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-09-12   更新日: 2024-12-25  

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