| 研究課題/領域番号 |
23KK0087
|
| 研究種目 |
国際共同研究加速基金(海外連携研究)
|
| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
|
| 研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
松田 光弘 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (80332865)
|
| 研究分担者 |
赤嶺 大志 九州大学, 総合理工学研究院, 助教 (40804737)
永井 杏奈 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 助教 (30910400)
光原 昌寿 九州大学, 総合理工学研究院, 准教授 (10514218)
|
| 研究期間 (年度) |
2023-09-08 – 2027-03-31
|
| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
| 配分額 *注記 |
21,060千円 (直接経費: 16,200千円、間接経費: 4,860千円)
2026年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2024年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
|
| キーワード | 酸素欠損 / 金属酸化 / 点欠陥 / 格子変調 / クラスタリング / 変態温度 / 光学特性 / ナノ欠陥 / 欠陥誘起ひずみ場 / 強磁性 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究では,多段階精密酸化プロセスにより種々の酸素欠損型酸化物を作製し,ウィーン大学が開発したナノ領域での結晶子の評価と内部ひずみの定量化およびIn-situ Diffraction解析技術を習得・改良して,酸素欠陥や欠陥誘起ひずみ場を定量的に評価する。得られた結果を精密酸化プロセスにフィードバックし種々の条件を検討することで高濃度の酸素欠陥を導入するとともに,それら欠陥濃度や分布状態を制御したバルク体を作製し機能特性の向上につなげる。
|
| 研究実績の概要 |
本研究では,積極的にナノ欠陥を導入してそれら欠陥と欠陥誘起ひずみ場を定量的に評価し,機能特性の制御を試みる。研究2年目(2024年4月~2025年3月まで)では,国内研究分担者と直接対面にて実験および解析を行うとともに,実験結果に関してディスカッションを行った.また海外共同研究者らとはメール等にて,前年度に供給した実験試料に関する進捗状況を確認し,それら結果に関してディスカッションを行った.さらに研究代表者および研究分担者が海外連携先となるオーストリア・ウィーン大学への滞在時期および滞在期間について協議した結果,研究3年目(2025年度中)に滞在し,解析技術を習得することとなった.具体的な研究・実験進捗状況は次の通りである。 (1)可視光応答型光エネルギー変換材料および室温強磁性半導体の開発:室温強磁性を有する酸素欠損型ZrO2-x薄膜について,CTEMおよびHAADF-STEM観察を行った結果,約3~5 nmの間隔を有する周期構造が確認された.それら欠陥ひずみ場を評価した結果,g*=-101への歪成分が大きいことが明らかとなり,これらは多量に導入されたナノ欠陥(酸素欠損)の規則化に起因したものと考えられる.(2)相変態挙動におよぼす過剰な点欠陥の影響:Ti-Hf合金について調査した結果,冷却速度の違いにより相変態挙動が大きく異なることがわかった.またTi-Ni-Zr合金を作製した結果,マルテンサイト変態点が著しく低下し,微小な原子変位を有する格子変調が確認された.さらに時効処理を行った結果,変態温度が上昇するともに複数の自己調整構造が生成することも明らかとなった.これら現象には多量のナノ欠陥の導入および元素クラスタリングが関係するものと考えられ,今後,詳細に検討する。これら研究成果について,研究論文:1本,学会発表:7件,学生発表受賞:2件など十分な結果を出すことができた。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
研究2年目となる2024年度(2024年4月~2025年3月まで)では,室温強磁性を有するZrO2-x薄膜について,CTEMおよびHAADFG-STEM観察により詳細な微細構造解析を実施した結果,本研究課題の中心であるナノ欠陥(酸素欠損)の定量化および規則化の様相を明らかにすることができた.さらにTi-Hf合金およびTi-Ni-Zr合金に対してマルテンサイト変態挙動を調査した結果,変態温度と自己調整構造がナノ欠陥および元素クラスタリングに関係することを見出し,現在,詳細に検討している。また海外連携先となるウィーン大学Prof.らと協議し,ウィーン大学への滞在時期および滞在期間中の習得技術の内容などを確認することができた.そのため,おおむね順調に進展しているといえる。
|
| 今後の研究の推進方策 |
本年度も引き続き「可視光応答型光エネルギー変換材料および室温強磁性半導体の開発」「相変態挙動におよぼす過剰な点欠陥の影響」を調査するため,共同研究者らと密接にやりとりするともに,供試材を作製し海外共同研究先へと試料を供給する。また研究代表者(松田)および研究分担者(若手研究者2名)が海外連携先となるウィーン大学に滞在し,現地にて解析技術をより正確に習得し,本研究に合わせて改良する計画である。具体的な研究成果としては,2025年度にて研究投稿論文2本を予定している。
|