研究課題/領域番号 |
23KK0103
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(海外連携研究)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分36:無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岩瀬 和至 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (90846437)
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研究期間 (年度) |
2023-09-08 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
20,930千円 (直接経費: 16,100千円、間接経費: 4,830千円)
2026年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2025年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2024年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | ナノ合金 / 電極触媒 / 二酸化炭素電解 / 不均一触媒 / 銅 / 二酸化炭素還元 / オペランド放射光測定 / XAFS |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、研究代表者の有する合金ナノ粒子開発技術と、海外の共同研究グループの有する放射光operando解析技術を組み合わせることで、ナノ合金からなる高活性CO2RR触媒の開発を目指す。異種元素のドーピングによる金属中心の電子状態制御、触媒表面の元素種を適切な選択により、CO2RRの重要な中間体である吸着CO種などの吸着エネルギーの制御することで、触媒活性の向上を目指す。CO2RR活性の評価と触媒反応の電気化学的解析、放射光operando XAFS解析、第一原理計算による反応メカニズム解析を一貫して行い、それらを適宜合成にフィードバックすることにより、CO2RR活性を向上させる。
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研究実績の概要 |
本研究は、ナノ合金触媒からなる二酸化炭素還元電極触媒の開発と、放射光によるオペランド解析による反応メカニズム解析を目的としている。本年度の実績としては、来年度以降の研究遂行に向けた環境整備(研究物品の整備と実験環境の整備)、及び本研究課題で進めている海外の研究グループとの共同研究で用いているCuベースの2元系合金ナノ粒子の構造解析が主に挙げられる。以下にその結果の概要を示す。材料合成は、金属塩を溶解せさせた溶液中に還元剤を滴下することにより合成した。得られた材料は洗浄、ろ過、乾燥させることで触媒とした。まず、透過型電子顕微鏡像の解析から、粒子径20nm以下のナノ粒子が合成されていることがわかった。さらに走査透過型電子顕微鏡像の結果から、ドープする金属元素が触媒粒子上に均一に存在し、固溶合金が形成されていることがわかった。放射光によるX線吸収構造(XAS)解析の結果から、金属元素の価数及び金属中心周りの配位構造についての知見が得られた。得られた触媒をガス拡散電極上に担持して、その二酸化炭素還元能を評価し、一酸化炭素やギ酸、炭化水素が生成していることを確認した。その生成効率は、合成した触媒の組成により異なっており、この結果はこれまでの合金触媒に関する研究の結果と概ね整合する結果である。今後の研究では、合成条件及び二酸化炭素還元活性評価の条件検討を行いつつ、合成にフィードバックを行うことでさらなる活性向上を目指す。また、オペランド測定のための実験環境整備も行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
まず触媒の構造解析と触媒活性評価をスタートさせたことから、順調に研究が進んでいると考える。今後は海外の研究グループとも密に連携をとり研究を発展させる。
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今後の研究の推進方策 |
海外の研究グループと協同でオペランド測定のための研究環境整備を行う。また、合成条件及び二酸化炭素還元活性評価の条件検討を行いつつ、合成にフィードバックを行うことでさらなる活性向上を目指す。
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