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植物特性評価に基づいてブリトゥン島の荒野林を効果・効率的に保全する

研究課題

研究課題/領域番号 23KK0115
研究種目

国際共同研究加速基金(海外連携研究)

配分区分基金
審査区分 中区分39:生産環境農学およびその関連分野
研究機関独立行政法人国立科学博物館

研究代表者

國府方 吾郎  独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 研究主幹 (40300686)

研究分担者 堤 千絵  独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 研究主幹 (30455422)
中村 剛  北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 准教授 (70532927)
伊東 拓朗  東北大学, 学術資源研究公開センター, 助教 (10827132)
研究期間 (年度) 2023-09-08 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
20,930千円 (直接経費: 16,100千円、間接経費: 4,830千円)
2027年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2026年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2024年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
キーワード荒野林 / インドネシア / 植物 / 保全 / 環境適応
研究開始時の研究の概要

「荒野林」とは、酸性・貧栄養の土壌に成立する熱帯林の一型である。インドネシアのブリトゥン島は荒野林が集中する地域で、その荒野林は東南アジアのなかでも植物地理学的に重要な林となっている。一方、その荒野林は、スズ採掘と近年のリゾート開発などによってその多くが消滅し、現在でも優先的な開発対象になっている。従って、ブリトゥン島の荒野林の保全は急務だが、その対策のための情報が不足している。
本研究では、ブリトゥン島の荒野林を効果・効率的に保全するため下を実施する。
①植物相の特性に基づく荒野林タイプの再検討
②植物相特性・遺伝特性に基づく荒野林の特性評価
③荒野林の植物学的価値の明確化と保全対策の提言

研究実績の概要

荒野林」とは、酸性・貧栄養の土壌に成立する熱帯林の一型である。その荒野林は特殊環境への特異的な適応を成し遂げた植物が生きる「進化の場」と考えられている。荒野林は東南アジアに広く知られ、そのなかでもボルネオ島とブリトゥン島は特に多く存在する。前者の荒野林については、活発に植物研究がなされ、その蓄積情報に基づいてその多くが自然公園として保全されている。一方、後者の荒野林については、スズ採掘、ヤシ農園開発、リゾート開発などによってその多くが消滅してしまい、その保全は急務となっている、しかし、ブリトゥン島の荒野林に関する植物研究が進んでいないため、保全に必要な情報が不足している。本研究では、植物特性評価に基づいてブリトゥン島の荒野林を効果・効率的に保全することを目的として次を実施する。1)植物相の特性に基づく荒野林タイプの再検討; 2)植物相特性・遺伝特性に基づく荒野林の特性評価; 3)荒野林の植物学的価値の明確化と保全対策の提言
令和5年度は、國府方・堤・中村が2024年2月にインドネシア共同研究者3名とともにブリトゥン島を訪れ、3タイプ4地点の荒野林で植物調査を行った。その結果、東アジアのみに分布すると考えられていたケスナヅル(クスノキ科; 環境省絶滅危惧植物)の自生を確認し、東南アジア初となる産地を記録した。また、ブリトゥン島の荒野林では新産記録となるタヌキモ属植物を発見した。さらに、イヘヤヒゲクサ(イネ科;環境省絶滅危惧植物)、シャシャンボなど日本の荒野林にも共通して産する植物の生育環境を調査し、さく葉標本とDNA 抽出用サンプルを採集し、今後のDNAデータを用いた研究に備えた。ブリトゥン島滞在中、インドネシアの共同研究者および島内の荒野林を保全する機関などの関係者と面談し、更なる協力快諾を頂くとともに、今後の研究計画について打ち合わせを行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度内に現地での野外調査を実施できたが、その事前許可申請に時間を要したため、当初の予定よりもスケジュールが遅れてしまった。そのため、採集したサンプルのDNA解析と論文化が当初予定よりも遅れてしまった。

今後の研究の推進方策

2023年度のブリトゥン島調査によって得られた採集されたサンプルを用いてDNA解析を進める。また、その結果をもとに、2024年度の早い時期に論原稿を作成・投稿し、紙上発表する予定である。
現地調査によって得られたブリトゥン島の荒野林の状態とその植物相に関する情報をもとに、今後の野外調査の計画をブラッシュアップし、次の野外調査に活かす。また、地元の関係者との間に築かれた協力関係をもとに、2024年度以降の現地調査をより充実かつ効率的にするための計画を立案する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] Res. Center for Ecol. & Ethnobio./Universitas Padjadjaran(インドネシア)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Reappraisal of intraspecific taxonomy on Cassytha filiformis (Lauraceae) corelated with possession of hairs on stem and their hybrid plants in a region of Japan and Taiwan indicated by MIG-seq SNP and cpDNA data2024

    • 著者名/発表者名
      Kokubugata, G., S. Kakishima, K. Chung, C. Ishii & M. Yokota
    • 雑誌名

      Acta Phytotaxonomica et Geobotanica

      巻: 74

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2023-09-12   更新日: 2024-12-25  

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