研究課題/領域番号 |
23KK0134
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(海外連携研究)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
棚谷 綾 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (40361654)
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研究分担者 |
石田 良典 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (10937684)
影近 弘之 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (20177348)
大金 賢司 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 講師 (30771092)
桑原 拓也 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 講師 (60768654)
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研究期間 (年度) |
2023-09-08 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
21,060千円 (直接経費: 16,200千円、間接経費: 4,860千円)
2026年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2025年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2024年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 芳香族アミド / フォルダマー / らせん構造 / 環状構造 / らせん分子 / 大環状化合物 / ファオルダマー / タンパク質ータンパク質相互作用阻害剤 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、これまでに報告のない立体構造を持つ化合物として、大環状構造の中でらせんを形成する芳香族アミドフォルダマーの合成法を確立する。本手法を用いて、種々の環サイズのオリゴマー分子を合成し、得られた化合物の立体構造や動的挙動を詳細に解析する。 さらに、立体化学的知見をもとに、タンパク質表面を特異的に認識する官能基を環状アミドフォルダマー上に配置した化合物を設計し、タンパク質ータンパク質相互作用阻害活性を有する化合物を創製する。
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研究実績の概要 |
本研究では、研究代表者が見いだした芳香族N-アルキル化アミドの立体特性を基盤として、海外共同研究者のIvan Huc教授らが構築してきた芳香族らせんフォルダマーの環化誘導体創製へと応用することを目的とする。今年度は、以下の研究成果を得た。 (1)9月にHuc教授がミュンヘンにて主催したフォルダマーシンポジウムに研究代表者が参加し、招待講演をした際に、これまでの研究成果を発表するとともに、Huc教授と本研究課題についての具体的な研究計画を議論した。その議論に基づき、研究代表者の研究室所属の学部生をHuc教授の研究室に2ヶ月間派遣し、環状フォルダマー合成のための環化前駆体の合成、精製法などを修得させ、種々のサイズの環化反応を検討した。 (2)環状フォルダマー合成のためのモノマー分子の大量合成法を確立した。 (3)芳香族N-アルキル化アミドの立体特性に関する知見を強化すべく、種々の誘導体を合成し、NMR、UV/CDスペクトル、X線結晶構造解析による解析を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、芳香族らせんフォルダマーの環化誘導体の合成法を確立し、種々のサイズの環状フォルダマーを創製して、その立体構造や動的立体挙動を解明し、タンパク質-タンパク質相互作用(PPI)阻害剤などの機能性フォルダマー構築への応用を最終目標としている。 今回、モノマー分子の合成法の確立、種々のN-アルキル化アミドの立体特性に関する知見を得たことで、環状フォルダマー創製の詳細な検討を行える状況となった。また、大学院生派遣により、芳香族フォルダマーの合成方法および精製方法を修得し、いくつかのフォルダマー(環化前駆体)について環化反応条件を検討することができた。今後は反応精製物の解析を進めるとともに、環化誘導体合成法の確立を目指す。
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今後の研究の推進方策 |
今年度、Huc教授の研究室で修得した合成法、精製法を日本国内でも行えるように検討する。また、環化反応による生成物の分離、構造解析を進め、その結果を環化反応条件の検討にフィードバックさせる。Huc教授の研究室での技術修得に加えて、フォルダマー研究を国際的に先導する、他の研究室に、研究代表者、共同研究者、大学院生が直接訪問し、関連する最新技術の修得や議論を行い、本研究の展開に活かす。
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