研究課題/領域番号 |
23KK0164
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(海外連携研究)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
森山 雅文 九州大学, 歯学研究院, 教授 (20452774)
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研究分担者 |
鎮守 晃 九州大学, 大学病院, 医員 (00876542)
川野 充弘 金沢大学, 附属病院, 特任教授 (20361983)
石丸 直澄 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (60314879)
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研究期間 (年度) |
2023-09-08 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
20,930千円 (直接経費: 16,100千円、間接経費: 4,830千円)
2027年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2026年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2025年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | IgG4関連疾患 / 自己抗原 / 自己抗体 / 疾患特異的自己抗原 / 国際共同研究 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、① Ragon 研究所の最新技術を用いた疾患特異的自己抗原の候補分子を同定、② 厚労班(川野班)との連携にて世界有数のIgG4関連疾患患者レジストリの利用して自己抗原の候補分子自己抗原のバリデーションと抽出、③ 徳島大学との共同研究による抽出した自己抗原に着目したIgG4関連疾患モデルマウスの作成と新規治療薬の開発を目指すことである。
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研究実績の概要 |
IgG4関連疾患(IgG4-RD)は、本邦から提唱された新しい疾患概念で、高IgG4血症と病変局所へのIgG4 陽性形質芽細胞の浸潤と線維化を特徴とする。その発症メカニズムについては、T・B細胞の活性化や自然免疫の関与が報告されているがいまだ不明な点が多く、疾患特異的な抗原については一部で報告はあるものの、いまだ実用化までに至る抗原は同定されていない。そのため、IgG4 以外に確立されたバイオマーカーは存在せず、治療としても非特異的なステロイドが第一選択薬として用いられているが、再発率が高く(5 年で約40%)、新規治療法の開発が求められている。 そこで今年度は、海外共同研究者が所属する米国Ragon研究所と連携して、IgG4-RDの唾液腺病変を用いたシングルセルB 細胞レセプター(BCR)レパトア解析を行うことで疾患特異的自己抗原の同定することを目的に研究を行った。 具体的には今年度は以下の研究を行った。 1.唾液腺病変・末梢血を用いたIgG4-RDの自己抗原の同定(Ragon研究所との連携) 当科で採取した顎下腺検体および末梢血からB細胞(CD19陽性細胞)をセルソーターにてソーティングし、シングルセルBCR レパトア解析を行った。その結果、B 細胞のオリゴクローナルな増殖を認めたことから、自己抗原の存在が推察された。そのため、その解析結果から各B細胞からシングルセルcDNA ライブラリ(BCRの重鎖と軽鎖の遺伝子配列)を作成した後に、既知の抗原-抗体相互作用データベースやCDR3 領域配列から6種類のリコンビナント抗体を作成した。方法としては唾液腺病変および末梢血からPierceTM Protein Concentratorsを用いて抗体を抽出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定より早く抗体の抽出まで完了したため。
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今後の研究の推進方策 |
抽出した抗体のうち、病変局所に特異的に結合するものを選択して、さらに質量解析を通して抗原を明らかにすることで、自己抗原の候補分子を抽出する予定である。
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