研究課題/領域番号 |
23KK0177
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(海外連携研究)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
下山 寛之 筑波大学, 体育系, 助教 (80760652)
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研究分担者 |
近藤 衣美 筑波大学, 体育系, 特別研究員(PD) (50515707)
塩瀬 圭佑 宮崎大学, 教育学部, 准教授 (70708106)
内沢 彰子 筑波大学, 体育系, 特別研究員(PD) (70985811)
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研究期間 (年度) |
2023-09-08 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
20,540千円 (直接経費: 15,800千円、間接経費: 4,740千円)
2026年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2025年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2023年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 水分代謝 / 月経周期 / 女性アスリート / データベース / 生体電気インピーダンス / BIA / 安定同位体希釈 |
研究開始時の研究の概要 |
初潮を迎えた女性の身体は、約28日周期で女性ホルモン分泌によって大きく変動する。これまでにアスリートを含む様々な対象において、生物学的、生理学的な実態やこれら意義が報告されている。しかし、月経周期による身体組成、水分代謝の変化の実態は未解明な部分が多い。研究代表者らの国際研究グループは、ヒトの水分代謝の決定因子を明らかにした。本研究では、この国際共同研究からさらに1歩踏み込み、これまで明らかにできなかった女性の月経周期にともなう水分代謝及び体水分変化の実態を明らかにし、その知見をもとに身体活動の影響を強く受ける女性アスリートの月経が競技パフォーマンスに与える影響を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本年度は、University of Lisbonと筑波大学における、実験実施に伴うセットアップと打ち合わせに多くの時間を費やした。そのために3名がポルトガルに渡航し、うち1名は長期間の滞在を行い、計測機器をはじめとする共同研究のためのセットアップを行ってきた。 当国際共同研究の最終目的は女性の月経周期にともなう水分代謝及び体水分変化の現象を明らかにし、月経が女性アスリートのパフォーマンスに与える影響を明らかにすることである。この目的のため、筑波大学での知見を基に、ポルトガルでも同様の実験と分析ができるように工夫し、研究課題1である月経周期別の水分代謝測定方法の確立に向けて取り組んだ。さらに、研究課題2では競技パフォーマンスとの関連性を検討するための打ち合わせを重ねた。 さらに、アスリートの水分代謝に関する要因を特定する論文を共同執筆し、投稿中である。また、月経周期に伴う体水分変化を評価するための生体電気インピーダンス法を用いた国際共同研究が学術誌に掲載された(Eur J Clin Nutr. 2023 Dec;77(12):1143-1150)。 加えて、女性の月経周期に伴う、体水分の変化を捉えるためにbioelectrical impedance analysisから得られる生データを解析する手法を取得し、女性の運動や生殖機能によって分布が異なることが確認できた、この内容については学会での発表後に学術誌に投稿を予定している。これらが今年度の主な研究実績である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、先に研究分担者が渡航していたことで、データ収集に向けて十分な準備とディスカッションが可能であった。さらに、2名が訪問し、新たな生体電気インピーダンスを用いた解析方法を習得した。また、日本でも水分代謝の実験とデータ分析を進めることができている。
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今後の研究の推進方策 |
体水分の変化を評価する方法を確立し、アスリートの水分代謝に関しては引き続きデータ収集を行う。さらに、競技パフォーマンスと水分代謝、体水分量との関連性をポルトガルと日本でそれぞれ異なる体力、競技指標を用いた実験を行う。また、体水分と水分代謝を調整する生体内因子について、これまでのデータから抽出した因子をもとに水分代謝が異なる条件下での変動性を明らかにするための実験を行う。
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