国内外で注目されている原子核のクラスター現象は、物質の非一様性の創発という観点から重要である。原子核クラスターの形成メカニズムには未解明の点が多く残されている。特に、原子核を構成する核子間に働く相互作用がどのように寄与してクラスターを生み出すのかが解明されていない。基課題(21K13919)では核力の中でも2核子力の役割に焦点を当てた研究を進めており、これまでに重要な知見を得た。しかし、原子核クラスターの発現機構を解明するにはまだ難題が残されている。この国際共同研究では、この難題を克服するために、3核子力がクラスター化を促進するという予想を理論的に提唱し、基礎課題を発展させる。
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