現在、難聴の多くを占める感音難聴の有効な治療法は無い。これは内耳の有毛細胞や蝸牛神経節細胞は一度傷害されると再生しないことに起因する。こうした感音難聴に対する新規治療法として低分子化合物が多く提案されてきたが、未だ標準治療となった薬剤は存在しない。そこで、本研究では次世代のモダリティである、核酸医薬、アデノ随伴ウイルス、エクソソームによる難聴治療法開発のプラットフォーム構築を行い、実際に薬剤性難聴や遺伝性難聴の治療法開発を進めていく。本プロジェクトは、ヒトiPS細胞由来内耳オルガノイドの作製プロトコールを開発した申請者と、医薬開発のメッカである米国研究所との共同研究により実現する計画である。
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