研究課題/領域番号 |
24244032
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岸本 忠史 大阪大学, 核物理研究センター, センター長 (90134808)
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研究期間 (年度) |
2012
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研究課題ステータス |
中途終了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
2012年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
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キーワード | 実験核物理 / 素粒子実験 / 二重ベータ崩壊 / ニュートリノ |
研究概要 |
粒子と反粒子が質量を介して転換可能であることは、ニュートリノだけにマヨラナ粒子性として現れ、ニュートリノを放出しない二重ベータ崩壊(Ovββ)の研究によってのみ検証が可能である。これは物質優勢の宇宙の謎を解く鍵でもある。 本研究では、48Caの二重ベータ崩壊を研究するために建設したCANDLFSIIIシステムで観測を推進し、48CaのOvββに関して世界で最高感度のデータを得る。48Caは二重ベータ崩壊核中最大のQ値をもつ最小の原子核であり、実験的にも理論的にも、早急に研究を進めることが望ましい。この48CaのOvββを研究することで、ニュートリノの有効質量(<m_v>)で0.5eVの感度を達成する。更にシステム全体を冷却することで、エネルギー分解能を向上さ せ、<m_v>で将来世界最高感度の測定を達成する基礎を確立する。 そのために、本年度は、 1)二重ベータ崩壊測定:CANDLES IIIの長期安定測定・データ解析 2)高感度化に向けた開発項目:小型システムを用いた効率よい冷却システムの開発 を進めた。 まず、「1)二重ベータ崩壊測定:CANDLES IIIの長期安定測定・データ解析」として、エネルギー分解能・較正を行った。これは、CANDLES IIIシステムに加えられた改良:ライトパイプの増設、による性能向上の評価をするためにも必要である。この測定には、すでに開発済みの、放射線源・LED光源を用いた較正システムを使用した。これによって、全光電子増倍管の較正、CANDLESシステムの較正を行った。この較正と合わせて、バックグラウンドデータを用いた較正も行った。以上により、集光量が1.8倍に改善していることを確認した。また、バックグラウンド測定で得られたデータを用いてバックグラウンド除去解析を行った。この結果から、現時点でのCANDLES IIIシステムのバックグラウンド量の評価を行った。 以上のように研究を進めていたが、同じテーマの基盤研究(S)が採択されたため、この基盤研究(A)としての課題研究は終了となった。
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