研究課題/領域番号 |
24244056
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高木 英典 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (40187935)
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研究期間 (年度) |
2012
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研究課題ステータス |
中途終了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
24,830千円 (直接経費: 19,100千円、間接経費: 5,730千円)
2012年度: 24,830千円 (直接経費: 19,100千円、間接経費: 5,730千円)
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キーワード | スピン軌道相互作用 / 電子相関 / 5dイリジウム酸化物 / 金属絶縁体転移 |
研究概要 |
本研究課題は相対論効果が重要となる重い5dイリジウム酸化物について、強いスピン軌道相互作用と電子相関の協奏によって生じる特徴的な物性、特に協奏の結果生じるスピン軌道複合励起やモット絶縁体-半金属(バンド絶縁体)転移の機構を目的として、今年度新たにスタートした。素励起の測定では本年度後期に中性子回折の実験と共鳴非弾性X線散乱の実験が予定されており、それに向けた単結晶の合成に注力した。すでに中性子線回折の実験を行うにたる量のSr2IrO4の単結晶が得られている。その他非弾性X線散乱用のSr3Ir2O7の単結晶やSrIrO3の単結晶薄膜の準備が整っている。 モット絶縁体-半金属転移では、[100]配向のSrTiO3-SrIrO3超格子薄膜において、IrO2層の層数とともに半金属から磁性絶縁体へと変化していくことを観測している。時に金属絶縁体転移の臨界領域では、温度による磁気転移と金属絶縁体転移に間に明確な相関があることが明らかになった。トロント大学の理論グループとの共同研究の結果、時間反転対称性を破る磁気モーメントの出現によってバンドの交差点の縮退がとけることが判明しつつある。 この視点は、Slater絶縁体のイメージに近いものである。 [111]配向の超格子膜では量子位相の効果によってトポロジカル絶縁体が出現するとされている。[111]配向でも完全性は低いが超格子薄膜が形成されることを確認した。
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