メダカ排卵の内分泌制御機構の解明と排卵／卵成熟の連関性の実証

• 研究課題/領域番号: 24247010
• 研究種目: 基盤研究(A)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 形態・構造
• 研究機関: 北海道大学
• 研究代表者: 高橋 孝行 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 特任教授 (80197152)
• 研究分担者: 荻原 克益 北海道大学, 大学院理学研究院, 助教 (00422006)
• 研究期間 (年度): 2012-05-31 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 41,730千円 (直接経費: 32,100千円、間接経費: 9,630千円); 2015年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円); 2014年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円); 2013年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円); 2012年度: 19,240千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 4,440千円)
• キーワード: 排卵 / メダカ / 内分泌制御

研究成果の概要

メダカ排卵濾胞のin vitro実験系を用いて、排卵時に作動する排卵関連遺伝子（MT2-MMPおよびプロスタグランジンE2受容体EP4b）の発現誘導機構を調べた。排卵に伴うMT2-MMPおよびEP4bの発現誘導は、排卵濾胞の顆粒膜細胞がLH刺激に応答して起こる。この一連のプロセスでは、最初に転写因子nPRの発現が起こり、続いてnPRを含む複数の転写因子がこれらの遺伝子の発現に関与することを明らかにした。また、ギャップ結合阻害剤カルベノキソロンを利用した実験結果から、顆粒膜細胞でのMT2-MMPの発現には卵細胞と顆粒膜細胞間のギャップ結合を介した分子的連携が必要であることが示された。

研究成果

• [雑誌論文] A dual role for melatonin in medaka ovulation: Ensuring prostaglandin synthesis and actin cytoskeleton rearrangement in follicular cell. (2016)
  • 著者名/発表者名: Ogiwara K., Takahashi T.
  • 雑誌名: Biology of reproduction 巻: 94(3) 号: 3 ページ: 64-64
  • DOI: 10.1095/biolreprod.115.133827
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Expression of membrane progestin receptors (mPRs) in the granulosa cells of medaka preovulatory follicles. (2016)
  • 著者名/発表者名: Hagiwara A., Ogiwara K., Takahashi T.
  • 雑誌名: Zoological science 巻: 33(1) 号: 1 ページ: 98-105
  • DOI: 10.2108/zs150093
  • NAID: 120005981341
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] The Role of Urokinase Plasminogen Activator and Plasminogen Activator Inhibitor-1 in Follicle Rupture during Ovulation in the Teleost Medaka. (2015)
  • 著者名/発表者名: Ogiwara, K.
  • 雑誌名: Biol. Reprod. 巻: 92 号: 1 ページ: 1-17
  • DOI: 10.1095/biolreprod.114.121442
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] LH-induced Expression of Ptger4b, a Prostaglandin E2 Receptor Indispensable for Ovulation of the Medaka Oryzias latipes, is Regulated by a Genomic Mechanism Involving Nuclear Progestin Receptor. (2014)
  • 著者名/発表者名: Hagiwara, A.
  • 雑誌名: Ｂｉｏｌ． Ｒｅｐｒｏｄ． 巻: 90 号: 6 ページ: 1-14
  • DOI: 10.1095/biolreprod.113.115485
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Characterization and Expression of Trypsinogen and Trypsin in Medaka Testis. (2014)
  • 著者名/発表者名: Rajapakse, S.
  • 雑誌名: Zool. Sci. 巻: 31 号: 12 ページ: 840-848
  • DOI: 10.2108/zs140111
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Recent Advances in the Understanding of Teleost Medaka Ovulation: The Roles of Proteases and Prostaglandins. (2013)
  • 著者名/発表者名: Takahashi T., Fujimori C., Hagiwara A., Ogiwara K.
  • 雑誌名: Zoological Science 巻: 30(4) 号: 4 ページ: 239-247
  • DOI: 10.2108/zsj.30.239
  • NAID: 40019626212
  • 査読あり
• [雑誌論文] Characterization of luteinizing hormone and luteinizing hormone receptor and their indispensable role in the ovulatory process of the medaka (2013)
  • 著者名/発表者名: Ogiwara K, Fujimori C, Rajapakse S, Takahashi T.
  • 雑誌名: PLoS One 巻: 8 号: 1 ページ: e54482-e54482
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0054482
  • 査読あり
• [雑誌論文] Recent advances in the understanding of teleost medaka ovulation : The roles of proteases and prostaglandins (2013)
  • 著者名/発表者名: Takahashi T., Fujimori C., Hagiwara A., Ogiwara K
  • 雑誌名: Zoolog. Sci 巻: 30(4) 号: 4 ページ: 239-247
  • DOI: 10.1095/biolreprod.111.093880
  • NAID: 40019626212
  • 査読あり
• [雑誌論文] New evidence for the involvement of prostaglandin receptor EP4b in ovulation of the medaka, Oryzias latipes. (2012)
  • 著者名/発表者名: Fujimori C, Ogiwara K, Hagiwara A, Takahashi T.
  • 雑誌名: Molecular and Cellular Endocrinology 巻: 362 号: 1-2 ページ: 76-84
  • DOI: 10.1016/j.mce.2012.05.013
  • 査読あり
• [学会発表] Medaka is a good experimental model for studies of vertebrate ovulation (2016)
  • 著者名/発表者名: Takahashi, T.
  • 学会等名: International Meeting on Aquatic Model Organisms for Human Disease and Toxicology Research
  • 発表場所: 基礎生物学研究所（愛知県・岡崎市）
  • 年月日: 2016-03-18
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] 排卵と卵成熟はcommunication をとっているか？～排卵におけるGap junction の関与～ (2015)
  • 著者名/発表者名: 洲鎌なつ
  • 学会等名: 第88回日本生化学会大会
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド（兵庫県・神戸市）
  • 年月日: 2015-12-01
• [学会発表] メダカ排卵においてメラトニンはPGE2産生とアクチン繊維の再構築に関与する (2015)
  • 著者名/発表者名: 荻原克益
  • 学会等名: 第86回日本動物学会
  • 発表場所: 朱鷺メッセ：コンベンションセンター（新潟県・新潟市）
  • 年月日: 2015-09-17
• [学会発表] メダカ排卵における卵成熟と排卵の連関性に関する研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 洲鎌なつ
  • 学会等名: 日本動物学会北海道支部第60回大会
  • 発表場所: 北海道大学（北海道・札幌市）
  • 年月日: 2015-08-22
• [学会発表] メダカの排卵誘導の背景にある内分泌現象 (2015)
  • 著者名/発表者名: 高橋孝行
  • 学会等名: 日本動物学会北海道支部第60回大会
  • 発表場所: 北海道大学（北海道・札幌市）
  • 年月日: 2015-08-22
• [学会発表] メダカ排卵濾胞における卵成熟と排卵の関係 (2015)
  • 著者名/発表者名: 洲鎌なつ
  • 学会等名: 第86回日本動物学会
  • 発表場所: 朱鷺メッセ：コンベンションセンター（新潟県・新潟市）
  • 年月日: 2015-08-17
• [学会発表] 脊椎動物の排卵研究：メダカをモデル生物として解明されたこと (2015)
  • 著者名/発表者名: 高橋孝行
  • 学会等名: 日本生化学会北海道支部第52回例会
  • 発表場所: 北海道大学（北海道・札幌市）
  • 年月日: 2015-07-17
  • 招待講演
• [学会発表] Tiny freshwater fish medaka (Oryzias latipes) tell us a lot about ovulation of vertebrate animals (2015)
  • 著者名/発表者名: Takahashi, T.
  • 学会等名: 講演
  • 発表場所: キャンディ（スリランカ）
  • 年月日: 2015-05-27
  • 招待講演
• [学会発表] Involvement of two kinds of progestin hormone receptors in the expression of the prostaglandin receptor EP4b necessary for medaka ovulation (2014)
  • 著者名/発表者名: 萩原 茜
  • 学会等名: 第39回日本比較内分泌学会大会
  • 発表場所: 岡崎（愛知）
  • 年月日: 2014-11-07
• [学会発表] メダカ濾胞における膜型プロゲスチン受容体(mPR)の排卵への役割 (2014)
  • 著者名/発表者名: 萩原 茜
  • 学会等名: 第85回日本動物学会
  • 発表場所: 東北大学（仙台）
  • 年月日: 2014-09-11
• [学会発表] メダカの濾胞成長、卵成熟及び排卵への成長ホルモンの関与 (2014)
  • 著者名/発表者名: 熊田傑
  • 学会等名: 第85回日本動物学会
  • 発表場所: 東北大学（仙台）
  • 年月日: 2014-09-11
• [学会発表] メダカ排卵時におけるPGE2の役割とPGE2により活性化されるシグナルカスケードの解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 荻原克益
  • 学会等名: 第85回日本動物学会
  • 発表場所: 東北大学（仙台）
  • 年月日: 2014-09-11
• [学会発表] メダカ排卵時に起こるアクチンフィラメントの重合調節機構 (2012)
  • 著者名/発表者名: 藤森千加
  • 学会等名: 日本動物学会北海道支部第57回大会
  • 発表場所: 北海道大学（札幌市）
• [学会発表] メダカの排卵に必須な因子nPRの誘導に関与するEpac/Rapの発現解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 寶柳みゆき
  • 学会等名: 日本動物学会第83回大会
  • 発表場所: 大阪大学（豊中市）
• [学会発表] メダカ排卵時におけるPG-アクチン重合調節経路の解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 藤森千加
  • 学会等名: 日本動物学会第83回大会
  • 発表場所: 大阪大学（豊中市）
• [学会発表] メラトニンはメダカ排卵時にPGE2産生系の酵素cPLA2の発現に関与する (2012)
  • 著者名/発表者名: 荻原克益
  • 学会等名: 日本動物学会第83回大会
  • 発表場所: 大阪大学（豊中市）
• [学会発表] メダカ排卵酵素MT2-MMP誘導の内分泌制御機構 (2012)
  • 著者名/発表者名: 荻原克益
  • 学会等名: 日本比較内分泌学会第37回大会
  • 発表場所: 福井大学(福井市)
• [学会発表] 排卵の研究：なぜメダカを用いたのか？
  • 著者名/発表者名: 高橋孝行
  • 学会等名: 日本動物学会北海道支部第58回大会
  • 発表場所: 札幌（北海道教育大学札幌校）
  • 招待講演
• [学会発表] メダカ排卵前濾胞におけるEpac/Rap経路のnPR発現誘導への関与
  • 著者名/発表者名: 寶柳みゆき
  • 学会等名: 第84回日本動物学会
  • 発表場所: 岡山（岡山大学）
• [学会発表] メダカ排卵に必須のプロスタグランジン受容体EP4bのLHによる発現誘導機構
  • 著者名/発表者名: 萩原茜
  • 学会等名: 第84回日本動物学会
  • 発表場所: 岡山（岡山大学）
• [学会発表] nPRによるメダカ排卵酵素MT2-MMPの誘導機構の解明
  • 著者名/発表者名: 荻原克益
  • 学会等名: 第84回日本動物学会
  • 発表場所: 岡山（岡山大学）
• [学会発表] メダカ卵巣における成長ホルモン受容体(GHr)及びプロラクチン受容体(PRLr)の発現解析
  • 著者名/発表者名: 熊田傑
  • 学会等名: 第84回日本動物学会
  • 発表場所: 岡山（岡山大学）
• [備考] 高橋孝行研究室ホームページ
  • URL: https://www.sci.hokudai.ac.jp/~kogi/Reproductive2/Welcome.html
• [備考] 高橋孝行研究室ホームページ
  • URL: https://www.sci.hokudai.ac.jp/~kogi/Reproductive2/Welcome.html