ＢＴ殺虫性タンパク質のエッセンスでタンパク質殺虫剤を創る

• 研究課題/領域番号: 24310054
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 一部基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 環境技術・環境材料
• 研究機関: 東京農工大学
• 研究代表者: 佐藤 令一 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (30235428)
• 研究分担者: 岩淵 喜久男 東京農工大学, 大学院農学研究院, 教授 (00203399)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円); 2014年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円); 2013年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円); 2012年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
• キーワード: Bacillus thuringiensis / Cry toxin / ABCC2 / receptor / 環境技術 / 環境材料 / 農薬

研究成果の概要

環境に優しい「タンパク質殺虫剤」の創生を目指して「BT菌が作り出す殺虫性タンパク質を人類が自在に改善し，使い勝手を格段に上げる方法」の構築を目指した．殺虫性タンパク質の一部はABCトランスポーターC2(ABCC2) を受容体として利用し宿主昆虫を殺すことが，しかもCry1A型殺虫性タンパク質に限れば，それがチョウ目昆虫に有効な理由はその細胞がCry1A型毒素が利用できるABCC2を持つからであることを明らかにした．これらの知見を基盤にして殺虫性タンパク質を各種昆虫のABCC2に適応進化させる方法を作るために，ABCC2大量生産・精製法を確立し，スクリーニング系の基盤を構築した．

研究成果

• [雑誌論文] Affinity maturation of Cry1Aa toxin to the Bombyx mori cadherin-like receptor by directed evolution based on phage display and biopanning selections of domain II loop 2 mutant toxins. (2014)
  • 著者名/発表者名: 79.Haruka Endo, Yuki Kobayashi, Yasushi Hoshino, Shiho Tanaka, Shingo Kikuta,Hiroko Tabunoki & Ryoichi Sato
  • 雑誌名: Microbiology Open 巻: 3 号: 4 ページ: 568-577
  • DOI: 10.1002/mbo3.188
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Affinity Maturation of Cry1Aa Toxin to the Bombyx mori Cadherin-Like Receptor by Directed Evolution. (2013)
  • 著者名/発表者名: Fujii Y, Tanaka S, Otsuki M, Hoshino Y, Endo H, Sato R.
  • 雑誌名: Molecular Biotechnology 巻: 54 号: 3 ページ: 888-99
  • DOI: 10.1007/s12033-012-9638-0
  • 査読あり
• [雑誌論文] The ABCC2 transporter in Bombyx mori larvae (BmABCC2) is a functional receptor for Cry toxins from Bacillus thuringiensis. (2013)
  • 著者名/発表者名: Tanaka Shiho ; Miyamoto, Kazuhisa ; Noda, Hiroaki ; Jurat-Fuentes, Juan ; Yoshizawa, Yasutaka ; Endo, Haruka ; Sato, Ryoichi
  • 雑誌名: FEBS Journal 巻: 280 号: 8 ページ: 1782-1794
  • DOI: 10.1111/febs.12200
  • 査読あり
• [雑誌論文] Cry lAa binding to the cadherin receptor does not require conserved amino acid sequences in the domain II loops. (2012)
  • 著者名/発表者名: Y Fujii
  • 雑誌名: Bioscience Reports 巻: 33 号: 1 ページ: 103-112
  • DOI: 10.1042/bsr20120113
  • 査読あり
• [学会発表] 遠藤 悠・田中 詩穂・菊田 真吾・佐藤 令一 (2015)
  • 著者名/発表者名: ABCトランスポーターから解き明かす殺虫タンパク質の標的昆虫選択性
  • 学会等名: 第59回日本応用動物昆虫学会大会
  • 発表場所: 山形市 山形大学小白川キャンパス
  • 年月日: 2015-03-26 – 2015-03-28
• [学会発表] Bacillus thuringiensis Cry毒素の殺虫活性向上モデルの構築 (2015)
  • 著者名/発表者名: 今村一博・中嶋夏子・田中詩穂・菊田真吾・佐藤令一
  • 学会等名: 第１回蚕糸・昆虫機能利用関東地区学術講演会
  • 発表場所: 小金井市 東京農工大学小金井キャンパス
  • 年月日: 2015-02-26
• [学会発表] Cry毒素の細胞傷害活性と受容体との結合力に相関は見えるか (2015)
  • 著者名/発表者名: 阿出川さとみ・田中詩穂・菊田真吾・佐藤令一
  • 学会等名: 第１回蚕糸・昆虫機能利用関東地区学術講演会
  • 発表場所: 小金井市 東京農工大小金井キャンパス
  • 年月日: 2015-02-26
• [学会発表] Cry毒素と受容体ABCC2の結合解離パターンおよびABCC2の分子運動と受容体機能の関係 (2014)
  • 著者名/発表者名: 飯塚亜美・田中詩穂・菊田真吾・佐藤令一
  • 学会等名: 第37回日本分子生物学会年回
  • 発表場所: 横浜市 パシフィコ横浜
  • 年月日: 2014-11-25 – 2014-11-27
• [学会発表] Cry1A毒素のABC transporterC2を介した作用機構の解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中詩穂，飯塚亜美，宮本和久，野田博明，菊田真吾，佐藤令一
  • 学会等名: 第11 回昆虫病理研究会シンポジウム
  • 発表場所: 富士吉田市 富士Calm
  • 年月日: 2014-09-18 – 2014-09-20
• [学会発表] Cry1Aa毒素のBmABCC2を介した活性に影響を与える領域 (2014)
  • 著者名/発表者名: 阿出川さとみ, 遠藤 悠, 新川直雄規, 田中詩穂, 菊田真吾, 佐藤令一
  • 学会等名: 第11 回昆虫病理研究会シンポジウム
  • 発表場所: 富士吉田市 富士Calm
  • 年月日: 2014-09-18 – 2014-09-20
• [学会発表] ABCC2を標的とした親和性選抜を介したCry毒素の殺虫活性のコウチュウ目からチョウ目への改変モデルの構築 (2014)
  • 著者名/発表者名: 今村一博, 遠藤 悠, 田中詩穂, 菊田真吾, 佐藤令一
  • 学会等名: 第11 回昆虫病理研究会シンポジウム
  • 発表場所: 富士吉田市 富士Calm
  • 年月日: 2014-09-18 – 2014-09-20
• [学会発表] カドヘリン様受容体への結合性を改変したCry1Aa 変異体の活性評価 (2014)
  • 著者名/発表者名: 新川直雄規・山口雅人・佐藤令一
  • 学会等名: 第11 回昆虫病理研究会シンポジウム
  • 発表場所: 富士吉田市 富士Calm
  • 年月日: 2014-09-18 – 2014-09-20
• [学会発表] Bt毒素の受容体ABCC2への親和性向上を目指すタンパク質工学の確立 第11 回昆虫病理研究会シンポジウム (2014)
  • 著者名/発表者名: 中嶋夏子・遠藤 悠・田中詩穂・佐藤令一
  • 学会等名: 第11 回昆虫病理研究会シンポジウム
  • 発表場所: 富士吉田市 富士Calm
  • 年月日: 2014-09-18 – 2014-09-20
• [学会発表] 毒素抵抗性を生み出す宿主昆虫ABC transporter C2の変異の解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田中詩穂
  • 学会等名: 第57回日本応用動物昆虫学会大会
  • 発表場所: 日大湘南キャンパス(神奈川県)
  • 年月日: 2013-03-29
• [学会発表] Cry毒素受容体として機能するカイコガABC transporter C2 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田中詩穂
  • 学会等名: 第57回日本応用動物昆虫学会大会 小集会
  • 発表場所: 日大湘南キャンパス(神奈川県)
  • 年月日: 2013-03-28
• [学会発表] カイコにおけるBt毒素の受容体と殺虫機構に関する研究 (2013)
  • 著者名/発表者名: 佐藤令一
  • 学会等名: 平成25年度日本蚕糸学会賞受賞記念講演
  • 発表場所: つくば農林ホール(茨城県)(招待講演)
  • 年月日: 2013-03-18
• [学会発表] アズキノメイガ幼虫の中腸円筒細胞においてCry毒素に対する感受性を決定する受容体の解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 遠藤悠
  • 学会等名: 日本蚕糸学会関東支部第63回大会
  • 発表場所: 東京農工大小金井キャンパス(東京都)
  • 年月日: 2012-11-23
• [学会発表] Cry毒素殺虫作用機構上で働く宿主受容体分子の評価 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田中詩穂
  • 学会等名: 第10回昆虫病理研究会シンポジウム
  • 発表場所: 帯畜大農学部(北海道)
  • 年月日: 2012-09-22
• [学会発表] カイコガABC transporter subfamily C2がBacillusthuringiesnsis Cry毒素 受容体として機能を発揮する仕組みの解明 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田中詩穂
  • 学会等名: 第7回トランスポーター研究会年会
  • 発表場所: 京都大学農学部(京都府)
  • 年月日: 2012-06-09
• [学会発表] カイコガABCトランスポーターBmABCC2は殺虫性タンパク質Cry毒素とどのようにして相互作用するのか
  • 著者名/発表者名: 田中詩穂、宮本和久、野田博明、佐藤令一
  • 学会等名: 第8 回トランスポーター研究会年会
  • 発表場所: 熊本大学薬学部
• [学会発表] Bt殺虫性タンパク質に対する昆虫の感受性決定因子の解析
  • 著者名/発表者名: 遠藤悠・藤井毅・石川幸男・佐藤令一
  • 学会等名: 第74 回昆虫病理研究会
  • 発表場所: 東京大学農学部
• [学会発表] Analysis of factors determining susceptibility levels of insect species against an insecticidal protein
  • 著者名/発表者名: Haruka Endo, Takeshi Fujii, Yukio Ishikawa, Ryoichi Sato
  • 学会等名: 第36回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド
• [学会発表] Cry毒素殺虫活性発現におけるカドヘリン様受容体の重要性の検討
  • 著者名/発表者名: 新川直雄規 ・山口雅人・佐藤令一
  • 学会等名: 平成26 年度 蚕糸・昆虫機能利用学術講演会
  • 発表場所: 日本大学生物資源科学部
• [学会発表] Cry毒素殺虫作用機構上で協調作用を示す２つの受容体の性状解析
  • 著者名/発表者名: 田中詩穂・宮本和久・野田博明・菊田真悟・佐藤令一
  • 学会等名: 平成26 年度 蚕糸・昆虫機能利用学術講演会
  • 発表場所: 日本大学生物資源科学部