研究課題/領域番号 |
24310088
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 一部基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
KIM YOONG AHM (KIN YoongAhm) 信州大学, 工学部, 准教授 (70362100)
|
研究分担者 |
村松 博之 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (70509984)
JUNG Yongchae 信州大学, エキゾチック・ナノカーボンの創成と応用プロジェクト拠点, 准教授 (40624143)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2013年度)
|
配分額 *注記 |
10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2013年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2012年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
|
キーワード | 二層カーボンナノチューブ / ナノ構造物性 / 電気伝導性 / 光学特性 / 透明導電膜 |
研究概要 |
本研究では4種類の電気特性の組合せを有した2層カーボンナノチューブの選択的合成法の開発が目的である。つまり内層チューブと外層チューブの電気特性の組合せは、(内層@外層=S@S,S@M,M@S,M@M,S:半導体特性、M:金属特性)の4種類の二層カーボンナノチューブを製造して、そして同軸2層チューブ構造に起因した今まで未解明であった伝導特性、光学特性、電気化学特性といった新たな物性の発現であると期待している。またそれらの知見を基にして透明導電膜や高温超伝導特性、エネルギー貯蔵材といった高機能電子デバイスなどへの展開に繋げる。平成24年度の研究実施計画通りに、Peapodの熱処理により選択的な物性を示す2層カーボンナノチューブ生成に成功した。即ち、二層カーボンナノチューブの外層チューブの電子状態調整には2層カーボンナノチューブの前駆体となる金属的または半導体的なシングルカーボンナノチューブを利用することで制御に成功した。それらを組み合わせることで4種類の電気特性の組合せを有したシングルカーボンナノチューブの選択合成を行った。シングルカーボンナノチューブには、Nano-Integris社で市販されている高純度の金属的または半導体的SWNTsを利用した。それらのシングルカーボンナノチューブの内部空間にC_<60>を内包させPeapodを作り、1500度以上の高温熱処理により二層カーボンナノチューブに構造変化することを確認した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
高純度の金属的または半導体特性を示すシングルカーボンナノチューブの内部空間にフラーレンを内包させPeapodを作り、1500度以上の高温熱処理により二層カーボンナノチューブに構造変化することを確認した。さらに、孤立分散溶液を準備し、様々な光学分析を通して、二層カーボンナノチューブ特異の物性を確認した。
|
今後の研究の推進方策 |
平成24年度に生成された選択的な二層カーボンナノチューブについて、熱及び電気伝導性といった物性解析をしながら、デバイスへの応用可能性を探索する。さらに、超電導特性を含めて材料評価を行う。
|
次年度の研究費の使用計画 |
Nano-Integris社(USA)から平成24年度購入の高純度の金属/半導カーボンナノチューブが予定より安く購入出来たため、次年度繰越額が生じた。 次年度には、選択的に得られた二層カーボンナノチューブについてエネルギーデバイスや電子デバイスとしての応用可能性を検討するに当たって、均一なDWNTフィルムおよび薄膜が必要である。そこで、密度などの制御に有用なSpray装置(40万円)に次年度繰越額を使用して注文制作する。
|