船底防汚塗料候補物質含ハロゲン化合物の酵素反応による合成

• 研究課題/領域番号: 24380112
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 一部基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 水産化学
• 研究機関: 北海道大学
• 研究代表者: 沖野 龍文 北海道大学, 地球環境科学研究科(研究院), 准教授 (30280910)
• 研究分担者: 松田 冬彦 北海道大学, 大学院地球環境科学研究院, 教授 (10219446) ; 梅澤 大樹 北海道大学, 大学院地球環境科学研究院, 准教授 (20503618)
• 連携研究者: 野方 靖行 電力中央研究所, 環境科学研究所, 主任研究員 (10371535) ; 鷲尾 健司 北海道大学, 大学院地球環境科学研究院, 助教 (50241302)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2015年度)
• 配分額: 17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円); 2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2014年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円); 2013年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円); 2012年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
• キーワード: 生合成 / 付着阻害 / フジツボ / 紅藻 / ブロモアレン / キプリス / ブロモペルオキシダーゼ / テルペノイド / タテジマフジツボ / マギレソゾ / ハチジョウジマレン / Omaezallene / Laurencin / ハロゲン / 付着生物 / ローレンシン / ウラソゾ

研究成果の概要

含ハロゲン化合物であるローレンシンを生産するウラソゾから、その生合成酵素の一つとして環化と臭素化を触媒するバナジウム依存型ブロモペルオキシダーゼのクローニングに成功し、組換え酵素を用いてその臭素化活性を明らかにした。含ハロゲンセスキテルペノイドであるローリンテロールを生産するミツデソゾから、バナジウム依存型ブロモペルオキシダーゼのクローニングに成功し、その性状を明らかにした。さらに、含ハロゲントリテルペノイドを生産するマギレソゾから、同酵素のクローニングに成功し、その性状を明らかにした。ブロモアレンを有するC15化合物であるオマエザレンの構造を報告すると共に、その全合成に成功した。

研究成果

• [雑誌論文] Omaezallene from red alga laurencia sp.: Structure elucidation, total synthesis, and antifouling activity (2014)
  • 著者名/発表者名: Umezawa, T., Oguri, Y., Matsuura, H., Yamazaki, S., Suzuki, M., Yoshimura, E., Furuta, T., Nogata, Y., Serisawa, Y., Matsuyama-Seisawa, K., Abe, T., Matsuda, F., Suzuki, M., Okino, T.
  • 雑誌名: Angewandte Chemie International Edition 巻: 53 号: 15 ページ: 3909-3912
  • DOI: 10.1002/anie.201311175
  • 査読あり
• [雑誌論文] cDNA Cloning and Characterization of Vanadium-Dependent 3 Bromoperoxidases from the Red Alga Laurencia nipponica (2014)
  • 著者名/発表者名: Kaneko, K., Washio, K., Umezawa, T., Matsuda, F., Morikawa, M. and Okino, T.
  • 雑誌名: Bioscience, biotechnology, and biochemistry 巻: 印刷中
  • 査読あり
• [雑誌論文] Thrombin inhibitors from the freshwater cyanobacterium Anabaena compacta (2012)
  • 著者名/発表者名: Anas, A. R., Okino, T., et al
  • 雑誌名: Journal of Natural Products 巻: 75 号: 9 ページ: 1546-1552
  • DOI: 10.1021/np300282a
  • 査読あり
• [雑誌論文] Confirmation of the Configuration of 10-Isothiocyanato-4-cadinene Diastereomers (2012)
  • 著者名/発表者名: Nishikawa, K. Umezawa, T., et al
  • 雑誌名: Journal of Natural Products 巻: 75 号: 12 ページ: 2232-2235
  • DOI: 10.1021/np300439e
  • 査読あり
• [学会発表] 紅藻マギレソゾLaurencia saitoi由来ブロモペルオキシダーゼの臭素付加反応 (2016)
  • 著者名/発表者名: 正木志良、金子賢介、小林大毅、石川高史、西川慶祐、森本善樹、鷲尾健司、森川正章、沖野龍文
  • 学会等名: 日本農芸化学会2016年度大会
  • 発表場所: 札幌コンベンションセンター（札幌市）
  • 年月日: 2016-03-30
• [学会発表] 紅藻ミツデソゾ（Laurencia okamurae）由来ブロモペルオキシダーゼの性状解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 石川高史・金子賢介・湯暁蓉・鷲尾健司・森川正章・沖野龍文
  • 学会等名: 化学系学協会北海道支部2016年冬季研究発表会
  • 発表場所: 北海道大学（札幌市）
  • 年月日: 2016-01-19
• [学会発表] Natural products as antifouling strategy - the case of compounds from organisms of the Red Sea (2015)
  • 著者名/発表者名: Petitbois, Julie; Abdel-Lateff, Ahmed; Alarif, Walied M.; Ayyad, Seif-Eldin N.; Al-Lihaibi, Sultan S.; Yoshimura, Erina; Nogata, Yasuyuki; Okino, Tatsufumi
  • 学会等名: 第4回ワークショップ「船底塗料と海洋環境に関する最新の話題」
  • 発表場所: 函館市国際水産・海洋総合研究センター(北海道函館市）
  • 年月日: 2015-09-17
• [学会発表] 紅藻ソゾ属３種のブロモペルオキシダーゼの活性評価 (2015)
  • 著者名/発表者名: 金子賢介、小林大毅、鷲尾健司、森川正章、沖野龍文
  • 学会等名: 日本化学会第95春季年会
  • 発表場所: 船橋市（日大）
  • 年月日: 2015-03-28
• [学会発表] Laurnecia属紅藻のブロモペルオキシダーゼ (2014)
  • 著者名/発表者名: 金子賢介、鷲尾健司、小林大毅、湯暁蓉、梅澤大樹、松田冬彦、森川正章、沖野龍文
  • 学会等名: 第５６回天然有機化合物討論会
  • 発表場所: 高知市（県民文化ホール）
  • 年月日: 2014-10-15
• [学会発表] 八丈島産ソゾ属海藻より得られたタテジマフジツボ幼生付着阻害物質hachijojimallene AおよびBの構造 (2014)
  • 著者名/発表者名: 小栗祐子・松浦裕志・吉村えり奈・野方靖行・沖野龍文
  • 学会等名: 日本化学会北海道支部2014年夏季研究発表会
  • 発表場所: 苫小牧市（苫小牧高専）
  • 年月日: 2014-07-12
• [学会発表] Hachijojimallene Aの合成研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 増田大海、梅澤大樹、松田冬彦
  • 学会等名: 日本化学会北海道支部2014年夏季研究発表会
  • 発表場所: 苫小牧市（苫小牧高専）
  • 年月日: 2014-07-12
• [学会発表] 藻類のつくる生物活性物質の構造多様性 (2014)
  • 著者名/発表者名: 沖野龍文
  • 学会等名: 生合成マシナリー特別シンポジウム第10回生合成マシナリー札幌セミナー
  • 発表場所: 札幌市（北大）
  • 年月日: 2014-06-18
  • 招待講演
• [学会発表] 紅藻ウラソゾ Laurencia nipponica 由来バナジウム依存型ブロモペルオキシダーゼの性状解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 金子賢介・鷲尾健司・梅澤大樹・松田冬彦・森川正章・沖野龍文
  • 学会等名: 日本水産学会春季大会
  • 発表場所: 函館市 （北海道大学）
• [学会発表] 紅藻ウラソゾと軟体動物クロヘリアメフラシから得られた付着阻害物質laurencin (2013)
  • 著者名/発表者名: 沖野龍文
  • 学会等名: 日本水産学会
  • 発表場所: 東京海洋大学(東京都)
  • 年月日: 2013-03-29
• [学会発表] オマエザレンの全合成と絶対立体化学の決定 (2013)
  • 著者名/発表者名: 梅澤大樹、山崎翔平、小栗祐子、松浦裕志、鈴木将洋、沖野龍文、松田冬彦
  • 学会等名: 第５５回天然有機化合物討論会
  • 発表場所: 京都市 （同志社大学）
• [学会発表] Vanadium dependent bromoperoxidase from the red alga Laurencia nipponica (2013)
  • 著者名/発表者名: Kaneko, K., Washio, K., Umezawa, T., Morikawa, M., Matsuda, F., and Okino, T.
  • 学会等名: 14th International Symposium on Marine Natural Products
  • 発表場所: スペイン （La Toja Island）
• [学会発表] 紅藻ウラソゾ Laurencia nipponica 由来バナジウム依存型ブロモペルオキシダーゼの性状解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 沖野龍文・鷲尾健司・森川正章、松田冬彦、梅澤大樹
  • 学会等名: 第 15 回マリンバイオテクノロジー学会大会
  • 発表場所: 沖縄県（市町村自治会館）
• [学会発表] Antifouling activity and biosynthesis of brominated compounds from the red algae Laurencia spp (2013)
  • 著者名/発表者名: Okino, T.
  • 学会等名: RACI NSW Natural Products Goup Annual One-Day Symposium
  • 発表場所: オーストラリア （The University of New South Wales）
  • 招待講演
• [学会発表] Chemistry and biology of brominated compounds from marine algae Laurencia spp. (2013)
  • 著者名/発表者名: Okino, T.
  • 学会等名: The 2nd International Conference of the Indonesian Chemical Society
  • 発表場所: インドネシア （イスラムインドネシア大学）
  • 招待講演
• [学会発表] 紅藻ミツデソゾLaurencia okamurae のバナジウム依存型ブロモペルオキシダーゼの性質
  • 著者名/発表者名: 湯暁蓉・金子賢介・鷲尾健司・森川正章・沖野龍文
  • 学会等名: 日本化学会北海道支部201３年夏季研究発表会
  • 発表場所: 北見市（北見工大）
• [学会発表] Omaezallene の全合成
  • 著者名/発表者名: 山﨑翔平・梅澤大樹・松田冬彦
  • 学会等名: 日本化学会北海道支部201３年夏季研究発表会
  • 発表場所: 北見市（北見工大）