恐怖記憶及び覚せい剤依存形成に関わるＲＰＴＰの役割

• 研究課題/領域番号: 24500390
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 神経科学一般
• 研究機関: 基礎生物学研究所
• 研究代表者: 藤川 顕寛 基礎生物学研究所, 統合神経生物学研究部門, 特別協力研究員 (50414016)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円); 2014年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2013年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円); 2012年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: チロシンリン酸化 / チロシンホスファターゼ / 覚せい剤 / 記憶 / シナプス / リン酸化 / 心的外傷後ストレス障害 / 薬物依存 / 神経 / 受容体

研究成果の概要

本研究課題では，恐怖記憶並びに覚せい剤嗜好形成におけるPTPRZの制御機構の解明を目指した。PTPRZの欠損マウスの神経シナプトソーム中ではシナプス機能に関わるGIT1のリン酸化レベルが野生型マウスに比べて高く、PTPRZによる脱リン酸化は正常なGIT1の機能に必須であることを明らかにした。PTPRZはGIT1を介して恐怖記憶（心的外傷後ストレス障害のモデル）や覚せい剤依存に関わると想定されたが、生きた細胞内でPTPRZの働きをとめる阻害ペプチドが得られず、PTPRZの薬理的阻害による恐怖記憶などの抑制効果は検証するに至らなかった。

研究成果

• [雑誌論文] Specific Dephosphorylation at Tyr-554 of Git1 by Ptprz Promotes Its Association with Paxillin and Hic-5. (2015)
  • 著者名/発表者名: Fujikawa, A., Matsumoto, M., Kuboyama, K., Suzuki, R., and Noda, M.
  • 雑誌名: PLOS ONE 巻: なし ページ: 1-20
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] SPIG1 negatively regulates BDNF maturation (2014)
  • 著者名/発表者名: Suzuki R, Matsumoto M, Fujikawa A, Kato A, Kuboyama K, Yonehara K, Shintani T, Sakuta H, Noda M
  • 雑誌名: J. Neurosci 巻: 34 号: 9 ページ: 3429-3442
  • DOI: 10.1523/jneurosci.1597-13.2014
  • 査読あり
• [雑誌論文] Protein tyrosine phosphatase receptor type Z negatively regulates oligodendrocyte differentiation and myelination. (2012)
  • 著者名/発表者名: Kuboyama, et al.
  • 雑誌名: PLoS ONE 巻: 7(11) 号: 11 ページ: 1-11
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0048797
  • 査読あり
• [雑誌論文] SAP97 promotes the stability of Nax channels at the plasma membrane (2012)
  • 著者名/発表者名: Matsumoto M 他
  • 雑誌名: FEBS Lett 巻: 586 号: 21 ページ: 3805-3812
  • DOI: 10.1016/j.febslet.2012.09.018
  • 査読あり
• [雑誌論文] Directional neuronal migration is impaired in mice lacking adenomatous polyposis coli 2. (2012)
  • 著者名/発表者名: Shintani, et al.
  • 雑誌名: Journal of Neuroscience 巻: 32(19) 号: 19 ページ: 6468-84
  • DOI: 10.1523/jneurosci.0590-12.2012
  • 査読あり
• [学会発表] Phosphorylation of Git1 at Tyrosine 554 negatively regulates association with Hic-5 and paxillin. (2014)
  • 著者名/発表者名: Fujikawa, A., Matsumoto, M., Kuboyama, K., Suzuki, R., and Noda, M.
  • 学会等名: 第11回プロテインホスファターゼ国際カンファレンス
  • 発表場所: 東北大学（宮城県仙台市）
  • 年月日: 2014-11-12 – 2014-11-14
• [学会発表] Phosphorylation of Git1 at Tyrosine 554 Negatively Regulates Association with Hic-5 and Paxillin (2014)
  • 著者名/発表者名: Fujikawa, A., Matsumoto, M., Kuboyama, K., Suzuki, R., and Noda, M.
  • 学会等名: 第６回日本プロテインホスファターゼ研究会学術集会
  • 発表場所: 三重大学（三重県津市）
• [学会発表] Protein Tyrosine Phosphatase Receptor Type Z Negatively Regulates Oligodendrocyte Differentiation and Myelination (2013)
  • 著者名/発表者名: Kazuya Kuboyama, Akihiro Fujikawa, Makoto Masumura, Ryoko Suzuki, Masahito Matsumoto, Masaharu Noda
  • 学会等名: 第10回 プロテインホスファターゼ国際カンファレンス
  • 発表場所: がん研究振興財団 国際研究交流会館（東京都中央区）
• [学会発表] Ptprz欠損マウスは実験的自己免疫性脳脊髄炎に抵抗性である (2012)
  • 著者名/発表者名: 久保山和哉, 藤川顕寛, 升村誠, 鈴木亮子, 松本匡史, 野田昌晴
  • 学会等名: 第35回 日本神経科学大会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場（愛知県名古屋市）
• [学会発表] SAP97 promotes surface expression of Nax channels (2012)
  • 著者名/発表者名: 松本匡史, 藤川顕寛, 鈴木亮子, 清水秀忠, 久保山和哉, 檜山武史, Randy Hall, 野田昌晴
  • 学会等名: 第35回日本神経科学大会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場（愛知県名古屋市）
• [学会発表] SPIG1は神経軸索の分岐形成に関与する (2012)
  • 著者名/発表者名: 鈴木亮子, 米原圭祐, 藤川顕寛, 松本匡史, 加藤彰, 新谷隆史, 作田拓, 野田昌晴
  • 学会等名: 第35回分子生物学会年会
  • 発表場所: 福岡国際会議場・マリンメッセ福岡（福岡県福岡市）
• [学会発表] Ptprz欠損マウスは実験的自己免疫性脳脊髄炎に抵抗性である (2012)
  • 著者名/発表者名: 久保山和哉, 藤川顕寛, 升村誠, 鈴木亮子, 松本匡史, 野田昌晴
  • 学会等名: 第85回 日本生化学会大会
  • 発表場所: 福岡国際会議場・マリンメッセ福岡（福岡県福岡市）
• [学会発表] SAP97 promotes the stability of Nax channels at the plasma membrane (2012)
  • 著者名/発表者名: 松本匡史, 藤川顕寛, 鈴木亮子, 清水秀忠, 久保山和哉, 檜山武史, Randy Hall, 野田昌晴
  • 学会等名: 第85回 日本生化学会大会
  • 発表場所: 福岡国際会議場・マリンメッセ福岡（福岡県福岡市）