リン酸エステル系高分子による骨リモデリングの正常化

• 研究課題/領域番号: 24500532
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 医用生体工学・生体材料学
• 研究機関: 関西大学
• 研究代表者: 岩崎 泰彦 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (90280990)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円); 2014年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2013年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2012年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
• キーワード: ポリリン酸エステル / 開環重合 / 骨リモデリング / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / DDS / プロドラッグ / 骨疾患 / タンパク質 / バイオコンジュゲーション / プロドラック

研究成果の概要

本研究は骨のリモデリングの制御を可能にするポリマーの獲得を目的とし実施された。研究期間の前半においてポリリン酸エステルの新たな合成法に着手し、従来法よりも温和な条件で、かつ、毒性の原因となる金属を一切使用しない合成手法を確立した。続いて、ポリリン酸エステルと血漿タンパク質および血球細胞との相互作用を調査し、合成したポリリン酸エステルがタンパク質の変性や細胞の溶血を惹起しないことを明らかにした。研究後半では、骨リモデリングに関与する骨芽細胞と破骨細胞におよぼすポリリン酸エステルの影響を調べ、ポリリン酸エステルが、破骨細胞の機能を特異的に脆弱化することを見出した。

研究成果

• [雑誌論文] Self-setting particle-stabilized emulsion for hard-tissue engineering (2015)
  • 著者名/発表者名: Y. Iwasaki, Y. Takahata, S. Fujii
  • 雑誌名: Colloids and Surfaces B: Biointerfaces 巻: 126 ページ: 394-400
  • DOI: 10.1016/j.colsurfb.2014.12.003
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] リン酸エステル結合を主鎖にもつポリマーの制御合成と薬物輸送担体への応用 (2014)
  • 著者名/発表者名: 岩﨑泰彦
  • 雑誌名: 日本ゴム協会誌 巻: 87 ページ: 411-415
• [雑誌論文] Spontaneous assembly into pseudopolyrotaxane between cyclodextrins and biodegradable polyphosphoester ionomers (2014)
  • 著者名/発表者名: Atsushi Tamura, Masahiro Tokunaga, Yasuhiko Iwasaki, Nobuhiko Yui
  • 雑誌名: Macromolecular Chemistry and Physics 巻: 215 号: 7 ページ: 648-653
  • DOI: 10.1002/macp.201300774
  • 査読あり
• [雑誌論文] 核酸の構造に倣ったポリマーバイオマテリアル (2013)
  • 著者名/発表者名: 岩﨑泰彦
  • 雑誌名: 機能材料 巻: 33 ページ: 48-54
• [雑誌論文] Comparative physicochemical properties and cytotoxicity of polyphosphoester ionomers with bisphosphonates (2013)
  • 著者名/発表者名: Iwasaki Y, Katayama K, Yoshida M, Yamamoto M, Tabata Y
  • 雑誌名: Journal of Biomaterials Science, Polymer Edition 巻: 24 号: 7 ページ: 882-895
  • DOI: 10.1080/09205063.2012.710823
• [雑誌論文] Synthesis of amphiphilic polyphosphoester ionomers for surface modification of small unilamellar phospholipid vesicles (2012)
  • 著者名/発表者名: Ikeuchi R, Iwasaki Y
  • 雑誌名: Trans. Mater. Res. Soc. Jpn. 巻: 37 ページ: 365-368
  • NAID: 130004676405
  • 査読あり
• [学会発表] 硬組織親和性を示すポリマー/酵素複合体の調製 (2014)
  • 著者名/発表者名: 徳永昌啓、岩﨑泰彦、原田敦史
  • 学会等名: 第36回日本バイオマテリアル学会大会
  • 発表場所: タワーホール船堀、東京
  • 年月日: 2014-11-17 – 2014-11-18
• [学会発表] 骨親和性酵素複合体の調製 (2014)
  • 著者名/発表者名: 徳永昌啓、岩﨑泰彦、原田敦史
  • 学会等名: 日本バイオマテリアル学会第９回関西若手研究発表会
  • 発表場所: 京都大学、京都
  • 年月日: 2014-08-05
• [学会発表] ポリリン酸エステルを修飾したリゾチームの溶菌活性 (2014)
  • 著者名/発表者名: 徳永昌啓、岩﨑泰彦
  • 学会等名: 第43回医用高分子シンポジウム
  • 発表場所: 産総研：臨海副都心センター、東京
  • 年月日: 2014-07-28 – 2014-07-29
• [学会発表] Polyphosphoester-based biomaterials (2014)
  • 著者名/発表者名: Yasuhiko Iwasaki
  • 学会等名: Macro2014
  • 発表場所: Chiang Mai International Convention and Exhibition Center, Thailand
  • 年月日: 2014-07-06 – 2014-07-11
  • 招待講演
• [学会発表] 無機/有機混合微粒子からなる自己硬化型エマルションの創製 (2013)
  • 著者名/発表者名: 高畑祐輔，岩崎泰彦，藤井秀司
  • 学会等名: 第62回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 京都国際会議場
• [学会発表] ポリリン酸エステルアイオノマーとタンパク質の複合化 (2013)
  • 著者名/発表者名: 徳永昌啓，岩崎泰彦
  • 学会等名: 第62回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 京都国際会議場
• [学会発表] 無機/有機微粒子を用いた多孔質構造を形成する新規骨ペーストの開発 (2013)
  • 著者名/発表者名: 高畑祐輔, 岩﨑泰彦，藤井秀司
  • 学会等名: 第59回高分子研究発表会(神戸)
  • 発表場所: 兵庫県民会館
• [学会発表] ポリリン酸エステルアイオノマーと複合化したタンパク質の特能 (2013)
  • 著者名/発表者名: 徳永昌啓，岩崎泰彦，原田敦史
  • 学会等名: 第59回高分子研究発表会(神戸)
  • 発表場所: 兵庫県民会館
• [学会発表] 連通多孔質硬化体を自発的に形成する無機／有機微粒子安定化エマルション (2013)
  • 著者名/発表者名: 高畑祐輔, 岩﨑泰彦，藤井秀司
  • 学会等名: 第８回日本バイオマテリアル学会関西若手研究発表会
  • 発表場所: 大阪大学銀杏会館
• [学会発表] ポリリン酸エステルアイオノマー修飾タンパク質の調製と機能 (2013)
  • 著者名/発表者名: 徳永昌啓，岩崎泰彦，原田敦史
  • 学会等名: ポリリン酸エステルアイオノマー修飾タンパク質の調製と機能
  • 発表場所: 金沢大学（石川）
• [学会発表] 硬組織補修を指向した自己硬化型微粒子安定化エマルション (2013)
  • 著者名/発表者名: 高畑祐輔, 岩﨑泰彦，藤井秀司
  • 学会等名: 第35回日本バイオマテリアル学会大会
  • 発表場所: タワーホール船堀（東京）
• [学会発表] ポリリン酸エステルの制御合成とバイオマテリアルとしての利用 (2012)
  • 著者名/発表者名: 岩崎泰彦
  • 学会等名: 第61回高分子年次大会
  • 発表場所: パシフィコ横浜
  • 招待講演
• [学会発表] Imparting mineral affinity to liposomes by ionized polyphosphoester immobilization (2012)
  • 著者名/発表者名: Iwasaki Y, Ikeuchi R
  • 学会等名: 9th World Biomaterials Congress
  • 発表場所: Chengdu
• [学会発表] ピッカリングエマルションを鋳型とした無機／有機複合多孔質体の調製 (2012)
  • 著者名/発表者名: 高畑祐輔, 岩崎泰彦，藤井秀司
  • 学会等名: 第58回高分子研究発表会(神戸)
  • 発表場所: 兵庫県民会館
• [学会発表] 生体に倣ったリン含有ポリマーバイオマテリアルの設計 (2012)
  • 著者名/発表者名: 岩崎泰彦
  • 学会等名: プラスチック技術者協会の定例講演会
  • 発表場所: 住友ベークライト本社会議室
  • 招待講演
• [学会発表] 微粒子安定化エマルションをテンプレートとした自己硬化型骨補填材の創製 (2012)
  • 著者名/発表者名: 高畑祐輔, 岩崎泰彦, 藤井秀司
  • 学会等名: 日本バイオマテリアル学会シンポジウム2012
  • 発表場所: 仙台国際センター
• [図書] 伝子医学MOOK 別冊 細胞の３次元組織化－その最先端技術と材料技術. (田畑泰彦 編集) (2014)
  • 著者名/発表者名: 岩﨑泰彦
  • 総ページ数: 363
  • 出版者: メディカルドゥ
• [図書] 先端バイオマテリアルハンドブック (2012)
  • 著者名/発表者名: 岩崎泰彦（共著）
  • 総ページ数: 580
  • 出版者: リン原子含有ポリマーのバイオマテリアルへの応用
• [備考] 関西大学 化学生命工学部 化学・物質工学科 生体材料学研究室
  • URL: http://www.chemmater.kansai-u.ac.jp/biomat/
• [備考] 関西大学 化学生命工学部 生体材料学研究室
  • URL: http://www.chemmater.kansai-u.ac.jp/biomat/